広島・長崎市議会が非核三原則の堅持求め声明、与党の見直し論に懸念
広島市議会と長崎市議会が今週、政府に「非核三原則」を堅持するよう求める声明を相次いで採択しました。安全保障文書の改定議論と絡み、原爆被爆地からの強いメッセージとして注目されています。
今週相次いだ「堅持」要請:広島は全会一致、長崎は賛成多数
共同通信によると、広島市議会は金曜日に声明を全会一致で採択しました。与党内にある非核三原則の見直しの動きが懸念を招いているとして、被爆地の人々の思いを重く受け止め、三原則を守るよう政府に強く求めたといいます。
長崎市議会も木曜日、賛成多数で声明を可決しました。歴代政権が非核三原則を国の方針として位置づけてきた点に触れつつ、安全保障文書の改定に合わせて三原則を修正しようとする意図は「到底容認できない」とする内容だったとされています。
非核三原則とは何か(3つの「しない」)
非核三原則は、日本の基本的な核政策として整理されてきた枠組みです。内容は次の3点です。
- 核兵器を持たない
- 核兵器を作らない
- 核兵器を持ち込ませない(日本の領域内への持ち込みを認めない)
共同通信の報道では、1967年に佐藤栄作首相(当時)が表明し、1971年に国会で正式に採択され、日本の基本方針として位置づけられたとされています。
「見直し論」が焦点化する背景:安全保障文書の更新と政治日程
議論の背景には、安全保障関連文書の改定作業があります。2022年に閣議決定された3文書の一つ「国家安全保障戦略」には、「非核三原則を堅持する基本方針は、今後とも変わらない」との趣旨が明記されているとされています。
一方で、日本の一部メディアはこれまでに、首相の高市早苗氏が、関連文書の更新に際して「持ち込ませない」を含む第三原則の見直しを検討していると報じてきました。今回の両市議会の声明は、こうした動きへの強い牽制(けんせい)として受け止められています。
今後の焦点:政府は「堅持」をどう説明し、どこまで線引きするのか
今後の論点は、単に「見直す・見直さない」の二択にとどまりません。例えば、抑止力や同盟運用の議論と、非核三原則の解釈・運用をどう整合させるのかは、言葉の定義や手続きまで含めて問われます。
被爆地の議会が改めて示したのは、政策文言としての原則だけでなく、戦後の安全保障と社会の記憶が結びついてきた重みです。政府がどの表現を維持し、何を更新しようとするのか。その説明の仕方自体が、国内外の受け止めを左右しそうです。
Reference(s):
Hiroshima, Nagasaki call on Japan to uphold non-nuclear principles
cgtn.com








