スーダン政府がハルツーム再開へ優先課題発表 和平・治安・生活を最優先
スーダン政府は現地時間2026年1月11日、首都ハルツームでの政府機能を正式に再開したのに合わせ、今後の「仕事の優先順位」を発表しました。和平、公的治安、暮らし(生計)、そして国家機関と基礎サービスの復旧を最上位に置くとしています。
政府が掲げた最優先は「和平」と「治安」
カミル・イドリス首相は、政府の第一目標は和平だと説明しました。首相は、和平はスーダンの人々に受け入れられるものであるべきだとし、同国が直面した戦争についても言及しています。
また、困難がある中でも、市民の生計と安全の確保を優先すると述べました。
医療・大学・水と電気──「日常」を戻す基礎サービス
イドリス首相によると、政府は基礎サービスの強化を進める方針です。具体的には、次の取り組みが挙げられました。
- 医療施設の拡充
- 大学の予定通りの再開
- 水と電力へのアクセス拡大
行政が再び動き出すことは、住民にとって「必要な手続きができる」「生活インフラが戻る」といった、目に見える変化につながりやすい一方、実装には治安や人員、資材の確保など複数の課題が残ります。
経済面は農業・食肉処理施設・新空港構想など
経済政策としては、イドリス首相が以下を重点分野として示しました。
- 農業開発
- 食肉処理施設(slaughterhouses)のリハビリ
- 新空港の建設
- 輸出志向の統合型都市の設立
生活の立て直しと輸出を意識した構想が並ぶ一方で、紛争の影響を受けた地域で、どの順番で投資や復旧を進めるのかが注目点になりそうです。
「首都は住民を迎える準備ができている」知事が帰還を呼びかけ
ハルツーム州のアハメド・オスマン・ハムザ知事は、中央政府の帰還は「首都が住民を受け入れる準備ができていることを示す」と述べ、住民に対して帰還し復興に参加するよう呼びかけました。
今回の政府帰還は、ハルツームで行政機能と公共サービスを回復させる広範な取り組みの一環であり、国家機関の段階的な再開に関する発表とも連動しているとされています。
背景:2023年にポートスーダンへ移転、2025年に転機
スーダン政府は、スーダン国軍(SAF)と準軍事組織の即応支援部隊(RSF)の間でハルツームでの戦闘が始まった後の2023年4月下旬、ポートスーダンへ移転しました。
この紛争により、死者は数万人規模にのぼり、国内外で数百万人が避難を余儀なくされたとされています。
さらに、2025年5月にはSAFが「ハルツーム州からRSF勢力を一掃した」と宣言し、都市が公共空間を徐々に取り戻し、平時の生活へ近づくための土台になったとされています。今回の政府の正式再開は、その流れの延長線上に位置づけられます。
和平と治安、そして水・電気・医療・教育といった“日常の復旧”が同時に進むのか。ハルツーム再開は、スーダンの行政と生活がどこまで戻れるかを測る試金石になりそうです。
Reference(s):
Sudan's government sets work priorities after return to Khartoum
cgtn.com








