ナイジェリア軍、海賊襲撃の客船から18人救出 カラバル〜カメルーン航路で緊張続く
ナイジェリア軍は、カラバル〜カメルーン間の水路を移動していた旅客船が「海賊」とみられる武装集団に襲撃された事件で、少なくとも18人の乗客を救出したと月曜日に発表しました。国境をまたぐ海上・河川ルートで治安リスクが続いている現状を改めて示す出来事です。
何が起きたのか:カメルーン側水域で旅客船が拿捕
ナイジェリア陸軍第13旅団によると、商業用の旅客船は航行中に、武装した男たちにより拿捕されました。男たちはスピードボート2隻と木造船1隻で行動していたとされています。
襲撃地点は、カメルーン水域内にある漁港コンボ(Kombo)付近でした。
救出の経緯:救難連絡を受け部隊が追跡、乗客は無事
第13旅団司令部の広報担当者セミ・ソコヤ氏(旅団・広報副部長)は、現場から救難の連絡を受け、部隊が迅速に対応したと説明しました。
ソコヤ氏によれば、襲撃者は被害者(乗客)を残して周辺のクリーク(入り組んだ水路)へ逃走し、乗客は全員無傷で救出されたということです。
さらに、イカン(Ikang)から展開した部隊が襲撃者を追跡し、銃撃戦に発展。ナイジェリア軍の説明では、海賊側のスピードボートのうち1隻が転覆しました。
軍の見方:作戦は「迅速かつ専門的」
第13旅団のパトリック・アリミクヘナ准将は、部隊の対応を「迅速で専門的な作戦」だったとして評価しました。今回の救出は「命を守り、水路の安全を確保する」部隊の姿勢を示したとしています。
また同准将は、担当区域での警戒と対処を継続する方針を示し、クロスリバー州(Cross River State)の住民に対して、治安機関への迅速な情報提供を呼びかけました。地域の協力が平和と安全の維持に重要だ、という位置づけです。
背景:南部ナイジェリアで海上拉致が「珍しくない犯罪」に
発表では、南部ナイジェリアの沿岸・河川ルート、特にクロスリバー州、アクワ・イボム州(Akwa Ibom)と、隣接するカメルーンを結ぶ航路で、海上での拉致が増えているとされています。
- 2025年4月:アクワ・イボム州オロン(Oron)からクロスリバー州へ向かう船で、乗客20人が拉致されたとされる事件
- 2025年9月:約4か月後、別の事件で乗客17人が連れ去られたとされる事案
今回の救出は、こうした流れの中で起きた事件として受け止められています。
いま何が問われるのか:国境水路の「移動の安心」をどうつくるか
カラバル〜カメルーンの水路は、人や物の移動を支える生活航路である一方、武装集団が逃走しやすい地理条件も抱えます。軍は即応と追跡で被害拡大を防いだ形ですが、同時に、被害を未然に防ぐための情報共有や警戒の継続が欠かせないことも浮かび上がります。
「移動の安全」が保たれるかどうかは、地域経済や日常の選択(どの交通手段を使うか)にも静かに影響します。今回の発表は、その現実を短い言葉で突きつけています。
Reference(s):
Nigerian troops rescue 18 passengers attacked by suspected pirates
cgtn.com








