イラン最高指導者、米国・イスラエルの「扇動」鎮圧を主張 抗議は沈静化局面
イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は2026年1月17日(現地時間)、米国とイスラエルが関与したとする「扇動」を「再び消し止めた」と述べ、国内の混乱は抑え込まれたとの認識を示しました。経済不満を発端に広がった抗議デモが沈静化しつつある中での発言となります。
「米国が不安を計画、目的はイランを飲み込むこと」
宗教行事に合わせた演説でハメネイ師は、今回の抗議の背後にワシントンとテルアビブがあると主張し、米国が不安定化を企図した目的は「イランを飲み込むこと」だったと非難しました。
また、米国のドナルド・トランプ大統領について、最近の暴動での殺害や破壊の責任があるとして「犯罪者」と呼び、本人が公に介入し、軍事支援を示唆して抗議参加者を後押ししたと述べました(いずれもハメネイ師の主張)。
「戦争は求めないが、責任者は処罰する」
ハメネイ師は、イランは戦争を求めない一方で、「国内外を問わず、混乱に責任のある者を処罰することをためらわない」と述べ、今後も強硬な対応を取り得る姿勢を示しました。
抗議は沈静化の兆し 拘束は約3,000人との報道
国内の抗議行動は、12月下旬に経済的な不満をきっかけとして全国規模に広がり、その後一部が暴力的になったとされています。イラン当局は、平和的な抗議が「破壊行為を行う者」に乗っ取られたとの見方を示しました。
準国営のタスニム通信は1月16日、治安当局が混乱に関連して約3,000人を拘束したと報じています。
生活面での“通常化”も
- 短文メッセージサービス(SMS)が17日に再開
- 学校は1週間の休校を経て18日に再開予定(イランメディア報道)
抗議の沈静化と並行して、通信や教育の再開が伝えられており、社会機能を通常運転に戻す動きが進んでいる様子もうかがえます。
レバノンのヒズボラが支持表明、G7発言には外務省が反発
同じ17日、レバノンのヒズボラもイランへの強い支持を表明しました。ヒズボラのナイム・カセム師は、同組織の運営下にあるアル・マナール放送での演説で、イランを「抵抗の砦」と呼び、米国が世界的支配を求めていると非難しました。
またイラン外務省は16日夜、最近の混乱をめぐる先進7カ国(G7)の発言を「干渉的」だとして強く非難し、内政への介入をやめるよう求めたとしています。
いま何が焦点か:国内統治と対外関係が同時に動く
今回の一連の動きは、(1)国内の不満と治安対応、(2)対米・対イスラエルを軸とする対外メッセージ、(3)G7を含む国際社会との摩擦が同時進行で絡み合う構図を映しています。抗議が沈静化する局面でも、拘束者の扱いや情報通信の運用、そして対外的な応酬がどのように推移するかが、今後の注目点になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








