トランプ氏「平和理事会」常任枠に10億ドル拠出案 国連と別軸の懸念も
米国のトランプ政権が、新設を検討する「Board of Peace(平和理事会)」の常任枠を望む国に、最低10億ドルの拠出を求める案が浮上しました。国際紛争の仲裁を担う枠組みが、どんな設計で動き出そうとしているのかが注目されています。
何が報じられたのか
ブルームバーグは現地時間1月17日(米国時間の土曜日)、草案の憲章(ドラフト・チャーター)を引用し、トランプ政権が「平和理事会」の常任枠を望む国に対して、少なくとも10億ドルの資金拠出を求める構想を報じました。
「10億ドル」で何が変わる? 草案に書かれた条件
報道が引用した草案では、加盟国の任期は原則として最大3年とされています。一方で、憲章の発効から1年以内に現金で10億ドルを拠出した国は、この「3年任期」の制約が適用されない、と記されています。
- 加盟国の任期:原則、最長3年
- 例外:発効後1年以内に10億ドル超を現金拠出した国は、3年任期の規定が適用されない
- 更新:議長による更新(renewal)に言及
理事会の目的:ガザ限定ではなく「世界の紛争解決」へ
草案によると、この組織の目的はガザの戦後移行政権の監督に限定されず、より広く世界各地の紛争解決に取り組む機関として構想されているといいます。対象範囲を広げる設計は、組織の役割や正当性の議論を一段と呼び込みそうです。
運営の中核にトランプ氏:初代議長、メンバー任命権も
草案では、米国のドナルド・トランプ大統領が初代議長を務め、メンバーは議長によって任命される形が示されています。議長は再任の対象にもなり得る、とされています。
国連とどう並ぶのか:代替・競合組織への懸念
報道によれば、国連に批判的であることで知られるトランプ氏が、国連の代替、あるいは競合する国際組織を作ろうとしているのではないか、という懸念を一部の観測筋が示しているといいます。
一方で、理事会が目指す「紛争解決」の実効性は、資金規模だけでなく、参加国の幅、意思決定の透明性、既存の国際枠組みとの調整の仕方に左右される可能性があります。
ホワイトハウスの反応と、今後の注目点
記事によると、ホワイトハウス当局者はコメント要請に直ちには返答しなかったとされています。
今後の焦点は、草案がどこまで具体化するかだけでなく、次の点に集まりそうです。
- 「10億ドル拠出」に応じる国が実際に現れるのか
- 常任枠(恒常的な席)に近い扱いが、どのような権限と責任を伴うのか
- 国連など既存の国際機関との関係を、どう設計するのか
- 議長の任命・更新権限と、意思決定のチェックの仕組み
「平和」を掲げる新組織の構想は、理念だけでなく運用設計の細部で評価が分かれます。草案の次の一手が、国際秩序の議論をどう動かすのか。続報が待たれます。
Reference(s):
Trump proposes $1 billion fee for permanent seats on his peace board
cgtn.com








