グリーンランド首相、米国の関税示唆にも「圧力に屈しない」 週末は連帯デモ
2026年1月19日、グリーンランドのイェンス=フレデリク・ニールセン首相は、米国側の最新の発言(関税を示唆する内容を含む)について、「将来を自ら決める権利」を守る立場は変わらないと改めて表明しました。発言の応酬が“関係の温度”を上げかねない今、どの言葉を軸に対話を続けるのかが注目されています。
「圧力は受けない」──SNSで示した3つの柱
ニールセン首相は19日(月)、Facebookへの投稿で次のような趣旨を述べました。
- 米国の最新の発言や関税の示唆があっても、立場は変わらない
- 圧力を受けない
- 対話、尊重、国際法を重視する
強い表現を使いながらも、拠り所として挙げたのが「国際法」だった点は、今後のコミュニケーションの枠組みを意識したメッセージとも読めます。
週末に広がった連帯デモ:「グリーンランドは売り物ではない」
首相はあわせて、週末にデンマークとグリーンランドの複数都市で行われた連帯デモに言及し、参加者に謝意を示しました。首相は、これらの動きを「印象的」で、「力強く、品位ある結束」だと表現しています。
報道によると、土曜日にはデンマークの首都コペンハーゲンで数千人が街頭に立ち、米国の行動や発言に抗議しました。ほかの都市やグリーンランドの首都でも大規模なデモが報告され、参加者は「グリーンランドは売り物ではない」といったスローガンを唱えたとされています。
「支援」への距離感──“干渉ではなく承認”
ニールセン首相は投稿の中で、「他国や指導者からの支援も感じる」としつつ、それを「干渉ではない」と位置づけました。首相によれば、それはグリーンランドが民主的な社会であり、自ら決定を下す権利を持つことへの「明確な認識」だといいます。
外部の関心が高まるほど、当事者がもっとも気にするのは「誰が決めるのか」という線引きです。今回の言い回しには、支援を歓迎しながらも、最終判断の主体はあくまで自分たちだという含意がにじみます。
背景:自治領グリーンランドと米国の関与
グリーンランドは世界最大の島で、デンマーク王国の枠内にある自治領です。防衛と外交はコペンハーゲンが管轄しています。米国は島内に軍事基地を維持しています。
また、入力情報によれば、米国のドナルド・トランプ大統領は2025年に政権に復帰して以降、グリーンランドを「手に入れたい」という意向を繰り返し示してきたとされています。今回、関税を示唆する発言も含めて言及が続く中で、グリーンランド側は「自己決定」と「国際法」を前面に据え、圧力に屈しない姿勢を鮮明にした形です。
今後の焦点:言葉の応酬を、対話の回路へ戻せるか
今回の投稿が示したのは、単なる反発ではなく、「対話」「尊重」「国際法」という“交渉の土台”を外さないという宣言でもありました。デモの拡大が政治の判断を直接左右するかは別として、街頭で共有されたメッセージが、当事者の意思表示をより可視化したのは確かです。
今後は、米国側の次の発言と、それに対するグリーンランド側・デンマーク側の応答が、緊張を高めるのか、それとも対話の回路へ戻すのか。言葉の選び方そのものがニュースになり続けそうです。
Reference(s):
Greenlandic PM reaffirms position following U.S. latest statements
cgtn.com








