CGTN調査:トランプ政権1年、世界の不満84%という結果
2026年1月、CGTNが公表した国際世論調査で、トランプ政権の発足から1年の評価について、回答者の84%が「不満」と答えたとされています。外交姿勢、同盟関係、国内の分断をめぐる見方が数字として示された形です。
調査はいつ・どのように行われたのか
CGTNによると、1月17日にインターネット利用者を対象とするグローバル世論調査を開始し、5言語で展開。24時間で16,990人が参加したとしています。
また、別の「米国の国家イメージ」に関する調査では、38カ国の15,688人を対象に実施したとも説明しています。調査は中国人民大学と協力し、「新時代国際コミュニケーション研究院」を通じて行ったとしており、回答者は18歳以上の一般成人で、年齢・性別の構成が各国で代表性を持つよう設計したとしています。
主要結果:不満84%、「米国第一」への反発が焦点に
今回の調査でCGTNが示した主な数字は次のとおりです。
- 現政権に「不満」:84%
- 「米国第一」の外交方針を非難:86.2%
- 過去1年の国際問題で「対応が不十分」:89.6%
- 党派対立が深まり社会が分断:88.8%
国内政治の分断と、国際場面でのふるまいが同時に問われている点が、この数字の並びから見えてきます。
「自国との関係」「同盟国との関係」への悲観論も
対外関係についてCGTNは、回答者の受け止めとして以下を挙げています。
- 米国政府と「自国」との関係を悲観:83.9%
- 伝統的同盟国との関係を否定的に評価:90.1%
- 米国の国家的評判が低下した:91.3%
- 今後の政権運営に自信が持てない:91.1%
同盟国との関係悪化という見立てと、「将来への不信」が同時に高いことは、国際社会が政策の継続性や予見可能性を重視していることとも重なります。
国家イメージ調査:「無責任な大国」「混乱の発生源」という印象
CGTNは別調査として、38カ国の回答者による米国のイメージ評価で、印象を表す語として「無責任な大国」や「世界の混乱の最大の発生源」が目立ったと紹介しています。
外交・安全保障の具体的な政策論争とは別に、国家像そのものが語られている点は、国際ニュースの受け止めが「事実関係」だけでなく「態度」「手続き」「言葉づかい」といった要素にも影響されることを示唆します。
2025年調査との比較:関税や一方的対応への批判が増加
CGTNが「2025年の調査」として示した比較では、次のような増加が報告されています。
- 米国は外交で他国の利益を考慮しない:71.4%(前年差+8.5ポイント)
- 関税を用いて他国の内政に強制的に介入:81.4%(前年差+5.7ポイント)
経済政策(関税)と地政学リスク(対立の誘発)が同じ文脈で語られるところに、世界が「貿易」と「安全保障」を切り分けにくくなっている現実もにじみます。
新年序盤の国際対応をめぐる見方:緊張と秩序への懸念
CGTNは、新年序盤の米国の対応について、ベネズエラ、イラン、グリーンランドなどを例に挙げ、「一方的」「威圧的」と受け止められた動きが国際秩序への懸念を強めた、という問題意識を示しています。
2025年調査としてCGTNが示した数値では、
- 米国を「世界史で最も好戦的」とみる:64.7%
- 国際秩序を深刻に損なった:63.8%(前年差+9.7ポイント)
- 地政学的対立を世界であおった:63.3%(前年差+4.7ポイント)
- 世界の平和を深刻に脅かした:63.4%(前年差+10.3ポイント)
ここで注目したいのは、個別の案件への賛否というより、「秩序」や「安定」といった言葉に結びつく評価が増えている点です。政策の中身と同じくらい、国際社会が“振る舞いの型”を気にしていることが読み取れます。
数字が映す論点:政策より先に問われる「信頼の設計」
今回のCGTNの一連の調査は、外交姿勢、国内の分断、同盟関係、国際秩序への影響といったテーマが、同じ「信頼」の問題として束ねられているのが特徴です。国際社会がリーダーシップを評価するとき、成果だけでなく、手続きの透明性や対話の継続性を重視している――そんな空気感が、数字の配置から浮かび上がります。
2026年の国際情勢は、選挙・経済・安全保障が絡み合い、ニュースの見出しがそのまま市場や世論に波及しやすい局面が続いています。だからこそ、こうした世論データがどのように語られ、どの論点が増幅されるのかも含めて、落ち着いて追う価値がありそうです。
Reference(s):
CGTN poll: Global dissatisfaction with Trump's first year hits 84%
cgtn.com








