エジプト、トランプ氏の「Board of Peace」参加へ ガザ終結計画の第2段階
エジプト外務省は2026年1月21日(水)、ドナルド・トランプ米大統領からの招待を受け、外交イニシアチブ「Board of Peace」への参加を受諾したと発表しました。ガザ情勢の「次の段階」をめぐる枠組みづくりに、地域の主要国がどう関わるのかが注目されます。
エジプトは何を決めたのか
外務省声明によると、アブデルファタハ・エルシーシ大統領が参加に同意し、国内の法的・憲法上の手続きを踏まえて進めるとしています。
- 招待の受諾と、必要な国内手続きの履行を明言
- パネル(委員会)の使命に賛同し、ガザの紛争終結に向けた取り組みを後押しする姿勢
- 国連安全保障理事会の権限に沿って関与する方針を強調
「Board of Peace」とは:詳細は限定的、それでも意味がある理由
「Board of Peace」は、トランプ大統領がガザを含む紛争解決の仕組みとして提唱してきた外交的な取り組みです。現時点で詳細は限られていますが、エジプトは声明の中で「ガザの紛争を終結させる包括的計画の第2段階」における役割に言及し、構想を評価しました。
枠組みの輪郭が見えにくい局面では、参加国が何を優先順位として持ち込むかが、組織の性格を形づくります。エジプトが前面に出したのは「多国間の正統性」と「国内手続き」でした。
エジプトが強調した「国連安保理」と「国内手続き」
声明は、参加は国連安全保障理事会の権限の範囲内で行うとし、多国間の正統性を重視する姿勢を打ち出しました。加えて、国内の法的・憲法上の要件に沿って進めると明記しています。
この2点は、スピード感が求められがちな危機対応の場面で、あえて「手続き」と「枠組み」を言語化したものとも読めます。実務面では、意思決定の透明性や継続性、関与の範囲(何を約束し、何を留保するか)にも影響しそうです。
ダボスでの動き:トランプ氏との会談予定、地域安定の位置取り
今回の発表は、エルシーシ大統領がダボスで開かれている世界経済フォーラム(WEF)に出席する中で出てきました。現地ではトランプ大統領との会談が予定され、「Board of Peace」構想が各国首脳級の議論の俎上に載る見通しだとされています。
エルシーシ大統領は別のパネルでも、中東の力学が変化する中でエジプトを「地域の安定化」に資する存在として位置づける発言を重ねました。
- レバノンについて、安定回復に向けた動きを歓迎し「完全な安定」を求める
- シリアについて、政治プロセスへの「すべてのシリアのグループ」の包摂を呼びかける
- パレスチナ問題は依然として地域の優先課題であり、「公正で包括的な平和」の土台だと強調
また、エルシーシ大統領は、イスラエルとハマスのガザでの戦闘を止めた10月の停戦について、トランプ大統領の外交努力を評価したとされています。
今後の焦点:枠組みの実態と、ガザの「次の段階」
「Board of Peace」の具体像がまだ限られる以上、今後の焦点は、誰が参加し、どんな権限と工程表を持つのかに移ります。エジプトが国連安保理の枠組みを強調したことで、既存の国際的プロセスとの接続(あるいは役割分担)も議論になりそうです。
ガザの「次の段階」は、停戦の維持だけでなく、人道、統治、復旧、当事者間の政治プロセスなど複数の論点が絡み合います。新たなパネルがそれらをどう整理し、実行可能な合意へ近づけられるのか。ダボスでの首脳間協議が、最初の試金石になります。
Reference(s):
cgtn.com








