ゼレンスキー氏「領土問題は未解決」 米安全保障文書は完成、ダボスで和平探る video poster
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は2026年1月22日(現地時間)、米国による安全保障上の保証を文書化した資料は「完成した」と述べる一方、ロシアとの紛争をめぐる最大の焦点である領土問題は「まだ解決していない」と語りました。和平への期待が高まる局面でも、合意の核心はなお揺れている形です。
ダボスでの発言:安全保障文書は「完成」、ただし最難関は土地
ゼレンスキー大統領はスイスで開かれている世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)で、米国の安全保障保証をめぐる文書がまとまったと説明しました。一方で、和平プロセスで最も難しい論点として、領土に関する問題が残っていると強調しています。
大統領は次のように述べました。
- 「私たちは1つの問題について話している。それが最も難しく、まだ解決されていない」
- 「それは我が国の東部のことだ。土地のことだ。まだ解決していない問題だ」
「妥協が必要」—三者会合を“前向きな一歩”と評価
ゼレンスキー大統領は、モスクワとキーウが和平プロセスで妥協を行う必要があるとの認識も示しました。近く「高官による三者会合」が予定されているとし、これを「前向き(positive)なステップ」と位置づけています。
三者会合については、「各案(variant)が示されるだろう」と述べ、そこで具体的な選択肢が検討される可能性を示唆しました。
米国の“シャトル外交”が加速、トランプ氏は「戦争は終わらなければ」
報道によれば、米国とウクライナの当局者はこの数週間、集中的な調整(シャトル外交)を続けてきたとされます。背景には、約4年近く続く紛争の終結に向け、米国のドナルド・トランプ大統領が和平の早期実現を求めている状況があります。
トランプ大統領はダボスでゼレンスキー大統領と約1時間会談した後、内容の詳細には踏み込まなかったものの、雰囲気としては前向きな姿勢を見せました。
- 2026年1月21日(現地時間):「合意は“reasonably close(かなり近い)”】【発言】
- 2026年1月22日(現地時間):「ゼレンスキー大統領との会談は良かった。進行中のプロセスだ」
- プーチン大統領へのメッセージを問われ:「戦争は終わらなければならない」
「安全保障」と「領土」—二つの論点が同時に動く難しさ
今回、ゼレンスキー大統領が「文書は完成した」と述べた安全保障保証は、停戦や和平の“その後”を支える柱になり得ます。一方で、領土をめぐる論点は、当事者にとって象徴性と現実利害が強く絡むため、最後まで残りやすい争点でもあります。
和平への期待が語られる局面でも、交渉は「安全の設計図が整うこと」と「土地の扱いが決まること」が別の速度で進み得る——そのことを、今回の発言は静かに映し出しています。
Reference(s):
Peace hopes rise but Zelenskyy says territory issues 'not solved yet'
cgtn.com








