スーダン・ハルツームで医療が再起動 バフリ教育病院が外来受け入れ再開 video poster
スーダンの首都ハルツームで、途絶えていた医療サービスが少しずつ戻り始めています。北部ハルツームのバフリ教育病院が改修を終え、最近、初めての患者を受け入れました。
2023年4月の襲撃、2025年3月の奪還を経て
病院は2023年4月、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が突入したとされ、その後、RSFとスーダン軍の戦闘が始まる中で周辺一帯が戦闘地域となりました。バフリ地区は、スーダン軍の反攻で2025年3月にRSFから奪還されるまで、戦禍の只中に置かれていたといいます。
「すべて壊され、機器も持ち去られた」—復旧した主要部門
病院長のガラル・モスタファ氏は、戦闘前後で病院の状態が大きく変わったと話します。襲撃後は各所が損傷し、医療機器も失われた一方で、現在は次の部門が復旧したとしています。
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改修費は200万ドル超、資金支援で設備を更新
改修工事と新たな医療機器の購入は、スーダン系米国人医師協会とIslamic Relief USAの資金支援により実施され、費用は200万ドル超にのぼったとされています。
再開後に浮上する「運営費」と「給与」の不安
病院が全面稼働に近づく一方で、医師や看護師、事務スタッフが直面しているのは、給与支払いと日々の運営費という“次の課題”です。
バフリ病院のCEO、サラグ・エル・ハジ氏は、戦闘前は投入される資金や支出の見通しが立っていたのに対し、長期化する戦禍の中で財政危機が深まり、給与やインセンティブにも影響が出ており、現在の予算では必要経費を賄いきれないと述べています。
救急は1日800人の時代から—それでも「希望の象徴」に
紛争前、この病院の救急部は1日あたり約800人を診ていたといいます。いまの患者数はそれを大きく下回るものの、病院の再開は、都市の空気を「絶望」から「持ちこたえる力」へと少しずつ変えていく出来事として受け止められています。
医療は、建物や機器だけでは回りません。人と予算、そして安全が揃って初めて日常として機能します。バフリ教育病院の再起動は、ハルツームが“次の一歩”を探し始めた合図にも見えます。
Reference(s):
cgtn.com








