観光が加速する2026年、スペインと中国本土の直行便計画が動く video poster
2025年に世界の旅行者が過去最多となり、観光業界は2026年がさらに伸びると見ています。そんな中、スペインと中国本土を結ぶ直行便や提携の動きが、移動の選択肢を一段と広げそうです。
2025年は「過去最高」──2026年はさらに伸びる予測
国連観光機関(UN Tourism)が今週まとめた報告によると、2025年の観光は過去最高水準に達しました。世界では約15億人が移動し、観光需要の強さが改めて示された形です。一方で、アメリカの「弱い結果」により北米への訪問者が減った点も言及されています。
観光は世界で「10人に1人が働く」とされる大きな産業です。動きが大きいほど、航空や宿泊、地域の雇用にも波及します。
FITUR(マドリード)で見えたスペイン観光の勢い
世界最大級の観光見本市として知られるFITUR(スペイン・マドリード)では、各地の旅行商品や目的地が並び、旅行需要の回復と拡大を映す場になりました。スペインは2025年に「約1億人」に迫る訪問者があったとされ、航空各社も2026年の上積みを見込んでいます。
イベリア航空のコマーシャル・ディレクター、マリア・ヘスス・ロペス・ソラス氏は、2026年について「良くなる」と述べ、スペイン全体で観光が伸び続けるとの見通しを示しました。地域別では「中南米が成長し、アジア、そして中国も2026年にかけて大きく伸びる」としています。
イベリア航空×中国南方航空:マドリード〜広州を軸に接続強化
成長を具体的に示す動きのひとつが、イベリア航空と中国南方航空の協業です。両社は2025年12月にコードシェア(共同運航)契約を結び、乗り継ぎや予約の利便性が高まる形を整えました。
- マドリード〜広州の新規直行ルートが2025年12月に就航
- ロンドン〜広州の直行便再開も前倒し
- 中国本土からスペインへの訪問者は2025年に約65万人(前年比60%超増)
ロペス・ソラス氏は、広州だけでなく北京を含む複数目的地への接続に触れ、「中国南方航空と連携して7つ以上の目的地を提供している」と説明しました。また、この連携が中国本土とラテンアメリカ間の接続にもつながり、ボゴタ、サンティアゴ(チリ)、メキシコなどへの流れも意識しているとしています。
次の焦点は海南島?「スペインからの直行便」も視野に
マドリードでは、中国文化センターの関係者が「海南島への行き方や観光について尋ねる人が増えている」と話し、関心の高まりがうかがえるとされます。広州から海南島へは飛行機で約1時間半と近く、旅行ルートとして組み込みやすい点も背景にありそうです。
海南島は「中国のハワイ」と呼ばれることもある南国の島で、免税の自由貿易港(FTP)として位置づけられ、中国政府の対外開放の取り組みの一環とも説明されています。中国・スペイン観光事務所の魯玉旭氏は、近い将来に「マドリード、あるいはスペインから海南島への直行便ができる」との見通しを示し、海南航空との交渉が進んでいると述べました。
旅行需要の拡大と、航空の脱炭素は両立できるのか
旅行が活発になるほど、環境負荷への視線も強まります。観光産業全体で、年間の炭素排出の約8%を占めるとされるためです。
これに対し、イベリア航空を擁するIAGは「2050年にネットゼロ(実質排出ゼロ)」を目標に掲げた最初の航空グループだとし、機材効率の改善(10年前より30〜35%効率が高い機体の活用)や、SAF(持続可能な航空燃料)の優先利用を進めていると説明しています。同時に、SAFの普及は航空会社単独では難しく、パートナーや利用者と一体で拡大する必要がある、という現実もにじみます。
いま何が変わりつつある?(要点)
- 2025年の観光は過去最高水準、2026年も拡大見通し
- スペインは訪問者1億人に迫り、航空連携で需要を取り込み
- マドリード〜広州直行便とコードシェアで移動の選択肢が増加
- 海南島への関心が高まり、スペイン発の直行便構想も浮上
- 拡大する旅行需要と脱炭素(SAF等)の同時進行が焦点
2026年は「どこへ行くか」だけでなく、「どう行くか」も変わり始める年になりそうです。直行便や提携で距離が縮まる一方、移動が増えるほど、航空の持続可能性はより具体的な問いとして残ります。
Reference(s):
Direct China-Spain flights planned as tourism sector eyes strong 2026
cgtn.com








