米国の冬嵐で停電21.7万件、欠航1万超へ—今週も東部に影響
米国で「モンスター級」とされる冬の嵐が広範囲に影響を広げています。現地時間2026年1月25日未明の時点で停電は約21万7,000件に達し、週末の航空便は欠航が相次ぎました。
何が起きている? 停電と欠航が同時進行
米国当局や気象当局によると、この嵐は雪・みぞれ・着氷性の雨(凍って道路や電線に張り付く雨)に加え、危険な寒さを伴いながら、東部を中心に「今週にかけて」影響が続く見通しです。
- 停電:25日午前2時(米東部時間)時点で約21万7,000件。主にルイジアナ、ミシシッピ、テキサス、テネシーで集中
- 航空:土曜だけで4,000便超が欠航。日曜も9,400便超の欠航が見込まれる状況
「historic(歴史的)」として、非常事態の宣言も拡大
トランプ大統領は土曜、嵐を"historic"と呼び、サウスカロライナ、バージニア、テネシー、ジョージア、ノースカロライナ、メリーランド、アーカンソー、ケンタッキー、ルイジアナ、ミシシッピ、インディアナ、ウェストバージニアで、連邦の緊急災害宣言を承認しました。SNSへの投稿では「安全に、暖かくして」と呼びかけています。
また、米国土安全保障省(DHS)によれば、首都ワシントンD.C.を含む17の州とD.C.が気象緊急事態を宣言。DHSのクリスティ・ノーム長官は、影響を受ける南部の複数州で「数万人規模が停電している」と述べ、復旧作業が進められているとしています。
電力と航空、現場はどう備えているのか
航空各社:突然の欠航・変更に備え、減便と地上支援
主要航空会社は、急なダイヤ変更や欠航の可能性に注意するよう案内しています。デルタ航空はアトランタや東海岸(ボストン、ニューヨークなど)で追加の欠航が出る可能性に触れ、機体の除氷(de-icing)や手荷物対応を支える要員を寒冷地拠点から南部空港へ移す動きも示しました。ジェットブルーは月曜までに約1,000便を欠航するとし、ユナイテッド航空も影響が大きい地域で事前欠航を進めています。
電力:テキサスで非常措置、データセンターにも焦点
電力面では、輪番停電(地域ごとに順番に停電させる措置)を避けるため、系統運用者が警戒を強めています。米エネルギー省は土曜、テキサスの電力網を担うERCOT(テキサス電力信頼度協議会)が、データセンターなど大規模施設でバックアップ電源を活用できるようにする緊急命令を出しました。
また、バージニアで大規模データセンター群を抱える電力会社ドミニオン・エナジーは、着氷予報が現実になれば「運用上、最大級の冬季事象になり得る」との見方を示しています。凍結は送電線や設備に負荷を与えやすく、復旧に時間がかかるケースもあるためです。
今後の見通し:東部2/3を横断、寒波は平原地帯へ
米国立気象局は、東南部で広範かつ長時間の着氷が起こり得るとして、「地域によっては機能不全から局地的な壊滅的影響(crippling to locally catastrophic impacts)」になり得ると警告しています。さらに、記録的な低温と危険な体感温度が、月曜にかけてグレートプレーンズ(大平原地帯)へ南下すると予測されています。
足元の生活への影響:求められるのは“早めの前提変更”
今回の嵐は、雪だけでなく着氷と極端な寒さが重なる点が特徴です。交通は「動ける前提」から「止まる前提」に、電力は「戻る前提」から「長引く前提」に、行動計画を切り替える必要が出てきます。ノーム長官は会見で、燃料や食料などの備えを呼びかけています。
今週は、欠航・遅延の連鎖や停電の拡大が、物流や都市機能にどう波及するかが焦点になりそうです。
Reference(s):
U.S. storm leaves 217,000 without power, forces flight cancellations
cgtn.com








