米軍が押収の「Marinera」タンカー、ロシア人船員2人が解放へ
米軍が北大西洋で押収したロシア船籍のオイルタンカー「Marinera(マリネラ)」をめぐり、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は2026年1月28日(水)、ロシア人船員2人が解放され帰国の途についたと明らかにしました。船舶の拿捕(だほ)と乗組員の扱いが、国際海洋法の観点から改めて注目されています。
何が起きたのか:解放発表と「押収」
ザハロワ報道官はタンカー「Marinera」に関する質問への回答として、「ロシア人船員2人が解放され、ロシアへ向かっている」と述べました。
一方、ロシア外務省は今月(1月)上旬、米軍関係者によるロシア船籍タンカーの押収は「国際海洋法の基本原則に対する重大な違反」だとする立場を示していました。
米欧州軍の発表:1月7日に北大西洋で押収
米欧州軍(U.S. European Command)は1月7日、ベネズエラと関係があるとされ、ロシア船籍として登録された「空(から)のオイルタンカー」を北大西洋で押収したと発表しています。今回の案件では、船の「登録(船籍)」や「実質的な関係先」をどう扱うかが焦点になっています。
論点は「乗組員の扱い」と「海のルール」
今回のニュースが示すポイントは、船そのものの帰趨だけではありません。乗組員の安全確保と早期解放は、人道面と運航実務の両面で重要です。
- 人命の保護:拿捕・押収の局面でも、乗組員の安全確保は優先度が高いテーマです。
- 法的整理の難しさ:船籍、保険、運航会社、貨物の有無(今回は「空のタンカー」)など、複数要素が絡みます。
- 対立の管理:当事国間の主張が先鋭化しやすく、現場の海上安全(航行の予見可能性)にも影響します。
この先どうなる:船の処遇と説明責任
現時点(1月28日)で、解放された船員2人の帰国後の詳細や、タンカー「Marinera」自体の扱いについては、断片的な情報にとどまっています。今後の焦点は、
- 押収の法的根拠をめぐる当事者の説明
- 船舶の扱い(返還、差し押さえ継続など)の手続き
- 同様の海上事案が増えるのかという再発防止
――といった点になりそうです。海上輸送は国際経済の“血流”でもあり、ルールの解釈や運用が揺らぐと、遠い海の出来事が物流やエネルギーの不確実性として跳ね返ってきます。
Reference(s):
Russia confirms two sailors freed from U.S. seized Marinera oil tanker
cgtn.com








