ブルキナファソ暫定軍政、全政党を解散へ 制度枠組みも廃止
ブルキナファソで軍主導の暫定政権が、国内の全ての政治政党を解散し、政党を規律する法的枠組みも廃止する方針を示しました。2026年1月29日(木)に閣僚評議会で承認された政令に基づく動きで、クーデター後に続く権力集中の流れの中で、政治参加の回路がどう変わるのかが焦点になります。
何が決まったのか:政党の「解散」と「制度の作り替え」
内務相のエミール・ゼルボ氏によると、今回の政令は次の点を含みます。
- 全政党の解散
- 政党を統治する既存の法的枠組みの廃止
- 政党の資金規制(政党助成・資金調達など)に関する既存ルールを廃止するための新法の準備
- 「野党指導者の地位」に関する既存制度の見直し(撤廃を含む)
- 解散した政党が保有する資産を国家へ移管
新法は、暫定統治を監督する機関である暫定評議会(Transitional Council)に提示されるとされています。
背景:2022年9月の政変後、政治活動は段階的に制限
ブルキナファソでは、2022年9月に権力を掌握した軍主導政権が、クーデター後に政治活動を停止するなど、統治体制を組み替えてきました。今回の「政党の一括解散」は、その延長線上にある措置と位置づけられます。
内務相の説明:「国家再建」と「分断の抑制」
ゼルボ内務相は、複数政党制のもとで腐敗や機能不全が広がったと述べ、今回の決定を「国家を再建する」ための広範な取り組みの一部だと説明しています。また、政党が増え続けたことが分断を深め、国家の結束を損ねたという認識も示しました。
政党は「100超」だった:政治の受け皿が一気に消える意味
クーデター前、ブルキナファソには100以上の登録政党が存在し、2020年の総選挙後は15政党が議会に議席を持っていました。政党は、候補者の擁立や政策論争、異なる意見の調整といった役割を担う一方、乱立による不安定さを指摘する声が出やすいのも事実です。
ただ、今回の措置は「乱立の抑制」にとどまらず、政党という仕組み自体をいったんゼロに戻す決定です。政治参加や代表性、異論の扱いがどのように設計し直されるのかが、今後の大きな論点になります。
今後の焦点:新法と資産移管、暫定統治の輪郭
現時点で注目されるポイントは次の通りです。
- 暫定評議会での新法の審議がどのように進むか
- 政党資産の国家移管の手続きと範囲がどう運用されるか
- 「野党指導者の地位」見直しが、政治的な異論の表現にどんな影響を与えるか
- 暫定政権が掲げる「国家再建」の下で、統治の正当性を何によって担保していくのか
西アフリカでは近年、政変後の暫定統治が長期化したり、制度の作り替えが政治空間を大きく変えたりするケースもみられます。ブルキナファソでも、今回の決定が「再設計」の第一歩になるのか、それとも統治の集中を強める転換点になるのか、静かに見極める局面に入りました。
Reference(s):
Burkina Faso military government dissolves political parties
cgtn.com








