グリーンランド協議は合意なし 首相、NATO・EU連携を強調
グリーンランドをめぐる協議は、いまも合意に至っていません。 2026年1月30日に公表されたインタビューで、グリーンランド自治政府のイェンス=フレデリク・ニールセン首相は「状況は困難だ」と述べ、NATOやEUのパートナーとの協力強化が重要だと強調しました。
何が起きているのか:合意はなく、確認作業が続く
ニールセン首相は、グリーンランド放送協会のインタビューで、グリーンランドに関する「合意には達していない」と説明しました。
一方で、米国のドナルド・トランプ大統領は先週、自身のSNS「Truth Social」で、NATOのマルク・ルッテ事務総長との協議により、グリーンランドと北極圏をめぐる「将来の取引の枠組み」ができたと投稿したとされています。
これについてニールセン首相は、政府として「適切なルートを通じて確認している」と述べ、トランプ氏がグリーンランドの「取得」への関心を持ち続けている、との認識も示しました。
ニールセン首相が示した方針:NATO・EUと「一歩ずつ」協力を深める
米国からの圧力に直面する中で、ニールセン首相はNATOとEUのパートナーとの連携を強める必要性を語りました。協力の対象としては、次の分野が挙げられています。
- ビジネス
- 文化
- 教育
- そのほかの領域
「一歩ずつ」進めるという表現は、急展開よりも、関係を積み上げていく現実的な進め方を意識したものとも読めます。
ドイツ・フランス訪問で「支持の再確認」
ニールセン首相は、最近のドイツとフランスへの訪問にも触れ、両国が複数の形でグリーンランドへの支持を改めて示したと述べました。具体策の詳細には踏み込みませんでしたが、欧州側の関与の度合いが、今後の交渉環境に影響しうる点は見逃せません。
背景:グリーンランドの立ち位置と、北極圏をめぐる関心
グリーンランドは世界最大の島で、デンマーク王国の枠内にある自治領です。防衛と外交はコペンハーゲンが管轄しています。
また、トランプ大統領は2025年に政権に復帰して以降、グリーンランドを「得たい」という意向を繰り返し示してきたとされます。こうした動きは欧州で一貫して拒まれてきた、というのが今回の材料です。
この先の焦点:確認の行方と、パートナー連携の実務
現時点で合意がない以上、注目点は「枠組み」とされたものの中身が何を指すのか、そして誰がどの権限で何を決めるのか、という実務に移っていきます。今後は次の点が焦点になりそうです。
- グリーンランド自治政府が進める「適切なルート」での確認結果
- NATO・EU側の関与が、協力の具体案件(経済・教育など)としてどう可視化されるか
- 防衛・外交を担うデンマーク側の対応が、議論の前提をどう形作るか
北極圏をめぐる関心が高まる中で、当事者が「何を合意と呼ぶのか」を丁寧に言語化できるかどうかが、緊張を増幅させないための重要な試金石になりそうです。
Reference(s):
Greenland talks remain unresolved, PM urges cooperation with NATO, EU
cgtn.com








