エプスタイン事件の新資料公開で波紋拡大:ポーランド捜査、英警察が元駐米大使を調査へ
米司法省が2026年1月30日にジェフリー・エプスタイン事件の最新調査資料を公開し、国境をまたぐ波紋が広がっています。資料には複数の国名や著名人に関する言及が含まれるとされ、各国の当局や議会が相次いで動き始めました。
今回公開された「最新ファイル」とは
米司法省が公開したとされる新たな資料は、合計350万ページに加え、動画2000本、関連画像18万点に及ぶ規模です。高官や億万長者の起業家、忠実な関係者に言及する内容が含まれている、と伝えられています。
公開から間もない現時点(2026年2月4日)では、資料の読み解きと照合が各地で始まった段階で、政治・司法の対応がニュースの焦点になっています。
主な動き(2月3日まで)
- ポーランド:関係の有無を調べる調査チームを発足
- 英国:元駐米大使ピーター・マンデルソン氏をめぐり警察が捜査開始
- 米国:クリントン夫妻が今月下旬に議会調査で証言予定、侮辱罪採決は「保留」
ポーランド:資料に「ポーランド名」があるとして調査チーム発足
ポーランドのドナルド・トゥスク首相は2026年2月3日、エプスタイン事件との「ポーランドのつながり」の可能性を調べるチームを立ち上げると発表しました。
チームを率いるのはワルデマル・ズレク法相で、会見では、米当局が公開したエプスタイン関連文書にポーランドの名前や、ポーランドへの言及が含まれていると説明しています。
ズレク法相は、次の点を明らかにする必要があると述べました。
- エプスタイン事件がポーランドにどこまで及んでいたのか
- 関与した人物がいるのか
- ポーランド女性が勧誘された可能性はあるのか
- 関係者が成人だったのか未成年だったのか
一方で、米国からできる限り多くの文書へのアクセスを求める考えを示しつつも、協力が難しくなる可能性にも言及しました。「米国の安全保障に直接関係しない場合、米側は協力に積極的ではない」との趣旨の発言もあったとされています。
英国:元駐米大使マンデルソン氏をめぐり警察が捜査
英国では2026年2月3日、ロンドン警視庁(メトロポリタン警察)が、英国の元駐米大使ピーター・マンデルソン氏について「公務上の不正行為(misconduct in public office)」の疑いに関する捜査を開始したと発表しました。報道では、故エプスタイン元被告に市場に影響し得る情報を漏らしたとの主張が背景にあるとされています。
同警察は声明で、英国政府からの付託を含む報告を受け取ったことが捜査のきっかけになったとしています。また、キア・スターマー首相の政権が、金融危機の時期にマンデルソン氏がエプスタインに情報を漏らしたかどうかを調べるための資料を警察に提供した、とも伝えられました。
スターマー首相は閣僚に対し、問題とされる行為は「恥ずべきものだ」と述べたとされます。その数時間後、マンデルソン氏は貴族院(上院)から退く意向を示しました。
米国:クリントン夫妻が2月下旬に証言へ、侮辱罪採決は「いったん保留」
米国では、下院監視・説明責任委員会の委員長を務める共和党のジェームズ・コーマー下院議員が2026年2月3日、ビル・クリントン元大統領と、2016年の民主党大統領候補だったヒラリー・クリントン氏が、今月下旬に同委員会の調査で証言すると発表しました。
- ヒラリー・クリントン氏:2月26日に出席
- ビル・クリントン元大統領:2月27日に出席
いずれも「書き起こし」と「撮影」が行われる予定とされています。共和党が多数を握る下院では、夫妻を侮辱罪(contempt)に問う採決が計画され、刑事訴追につながる可能性も取り沙汰されていましたが、夫妻が対面での出席に同意したことを受け、マイク・ジョンソン下院議長は採決計画を当面保留すると述べました。
また、証言が公開で行われるかどうかについて、ジョンソン氏はコーマー委員長と協議する必要があるとの認識を示したとされています。夫妻側の広報担当者は、コメント要請にすぐには応じなかったと伝えられました。
今後の焦点:資料の「検証」と「司法・政治の線引き」
今回の公開資料は量が膨大で、各国の当局がどこまでアクセスできるのか、また、資料中の記載がどのように裏付けられていくのかが当面の焦点です。同時に、捜査当局の判断(証拠の評価)と、政治の対応(説明責任や監督)の距離感が、国ごとに異なる形で試される局面に入っています。
2月下旬には米議会での証言も予定されており、公開の有無も含め、議会調査の進み方が国際的な関心を集めそうです。
Reference(s):
cgtn.com








