New START失効、ロシア「対話に前向き」も新たな脅威には対抗へ
米ロ間で最後に残っていた核軍備管理の枠組み「New START(新戦略兵器削減条約)」が、きょう2026年2月5日(木)0時に失効しました。ロシア外務省は前日の4日(水)、安全保障をめぐる協議には前向きだとしつつ、新たな脅威には「断固として対抗する」との姿勢を示しています。
何が起きたのか:New STARTが失効
ロシアの説明によれば、New STARTは2月5日0時に失効し、これにより「半世紀以上にわたる両国の戦略核兵器の制限が終わった」形になりました。条約は、ミサイルと弾頭(核弾頭)の上限に関する制限を柱としてきたとされています。
ロシア外務省の発表:批判と抑制を同時に
ロシア外務省は声明で、米国がプーチン大統領の提案(ミサイルと弾頭の制限をさらに12カ月観測する案)に応じていないと主張しました。
声明では、米国側の対応について次のように述べています。
- 「(ロシアの)考えが意図的に無視されている」
- 「(米国の)このアプローチは誤りであり、遺憾だ」
一方で、ロシア側は強硬一辺倒ではなく、言葉の上では一定の抑制もにじませました。
「軍事技術的措置」も示唆
外務省は、国家安全保障に対する潜在的な追加の脅威に対し、「決定的な軍事技術的措置」を取る用意があるとしています。具体策には触れていませんが、「対抗する」意思を明確にした形です。
同時に「政治・外交の道」も残す
そのうえで外務省は、適切な条件が整うなら、「公平で相互に有益な対話による解決」にも開かれているとして、政治・外交ルートでの包括的な安定化を探る余地を示しました。
失効後の扱い:当事国は「義務に縛られない」
ロシア外務省は、条約の当事国であるロシアと米国について、「New STARTの文脈におけるいかなる義務や対称的な宣言にももはや拘束されない」との認識を示しました。中核条項を含め、今後の対応は「原則として自由に次のステップを選べる」と述べています。
いま注目されるポイント:対話か、対抗か
今回のロシア側のメッセージは、
- 米国の対応への不満を明確にする
- 必要なら対抗措置を取ると牽制する
- ただし条件が整えば対話も排除しない
という三つを同時に並べたのが特徴です。条約の失効は、単に期限が切れたというだけでなく、今後の「安全保障の管理」をどの言葉と行動で組み立て直すのかが問われる局面に入ったことを意味します。
次の焦点は、米国側がロシアの主張する「12カ月の観測」提案にどう向き合うのか、そして両国が「対話の条件」をどこに置くのかです。強い言葉と対話の余地が同居するなかで、今後の一手が国際社会の緊張感を左右しそうです。
Reference(s):
cgtn.com








