新START期限切れに中国が遺憾表明 米露に対話再開を呼びかけ
米国とロシアの核軍縮条約「新START(New START)」が期限切れとなったことを受け、中国外務省が「遺憾」を表明しました。核軍備管理の枠組みに空白が生まれかねない局面で、米露が次の手当てをどう進めるのかが改めて注目されています。
何が起きたのか(2026年2月5日)
中国外務省の林剣(リン・ジエン)報道官は2月5日(木)の定例記者会見で、米国とロシアの間の新STARTが期限切れとなったことについて、中国として遺憾の意を示しました。
中国が示した懸念:戦略的安定と核の秩序への影響
林報道官は、新STARTが「世界の戦略的安定の維持にとって重要だった」と述べました。そのうえで、国際社会が広く、条約の失効が国際的な軍備管理体制や世界の核秩序に負の影響を及ぼすことを懸念している、という見方を示しています。
ロシアの提案と、中国が米国に求めた対応
林報道官によると、ロシアは条約が失効した後も、米露双方が条約の中核的な上限(中央の制限)を引き続き順守することを提案しているといいます。
中国側は、米国に対して次の対応を呼びかけました。
- 条約の「後続の取り決め」を責任ある形で扱うこと
- ロシアとの「戦略的安定」に関する対話を早期に再開すること
- ロシア提案に「積極的に応じる」こと
林報道官は、こうした動きは「世界が見たいことでもある」と述べています。
背景:新STARTは最後の米露軍備管理協定だった
新STARTは2011年に発効し、米露間の軍備管理の枠組みとして位置づけられてきました。林報道官は、米国が2019年に中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱した後、米露の間で残っていた最後の軍備管理協定が新STARTだった、という経緯もあわせて説明しました。
今後の焦点:空白を埋める「次の枠組み」は作られるか
条約が失効した後は、何を、どのように、どの枠組みで管理していくのかが焦点になります。今回の中国外務省の発言は、米露の対話が止まること自体が国際的な不確実性を高めうる、という問題意識を前面に出した形です。
今後は、米国がロシアの提案にどう応じるのか、そして戦略的安定をめぐる対話が早期に再開されるのかが、国際ニュースの重要な観測点になりそうです。
Reference(s):
China expresses regret over expiration of U.S.-Russia nuclear treaty
cgtn.com








