米ロ「最後の核軍縮条約」失効、国連が懸念表明 次の一手は? video poster
米国とロシアの間で「最後に残っていた核兵器の管理に関する条約」が、2026年2月5日に失効しました。国連のグテーレス事務総長が懸念を示すなか、ロシア側は協議に前向きな姿勢を示し、トランプ米大統領は「中国を含むより良い合意」を求めています。核軍縮の“空白”が広がりうる今、次に何が起きるのかを整理します。
何が起きた?――「最後の条約」が2月5日に失効
今回の焦点は、米ロ間で残っていた核軍縮の枠組みが失効したことです。国連事務総長は、核戦力の制限や透明性を支える仕組みが弱まることへの懸念を表明しました。
核軍縮条約は、単に「数を減らす」だけでなく、一定のルールのもとで管理し、誤算や不信の連鎖を抑える役割を持ちます。その最後の“共通ルール”が途切れた、という受け止めが広がっています。
当事者の温度差:ロシアは「協議の用意」、米国は「中国も入れたい」
報道によると、クレムリン報道官はロシアが協議に応じる用意があると述べました。一方でトランプ米大統領は、中国を含む「より良い取引(合意)」を望む考えを示しています。
ここには、次の交渉の設計をめぐる論点が含まれます。
- 二国間(米ロ)で急いで枠を作るのか
- 中国も含む形で、より広い枠組みを目指すのか
- その間の“無枠の期間”をどう短くするか
「次に起こり得ること」――3つのシナリオ
現時点で確定した道筋が見えにくいからこそ、今後の展開は大きく分けて次の3つが意識されます。
1)米ロがまず二国間で暫定措置・新交渉へ
失効後の不確実性を抑えるには、米ロが早期に協議を立ち上げ、暫定的な取り決め(透明性の確保や上限設定など)を模索する展開が考えられます。ロシア側が「話し合いの用意」を示した点は、この可能性を残します。
2)米国が「中国を含む合意」にこだわり、交渉が長期化
トランプ大統領が示した「中国を含むより良い合意」という条件は、枠組みを大きくする一方、合意形成を難しくする要因にもなり得ます。交渉の入口(参加国、対象範囲、手順)を決めるだけでも時間がかかるためです。
3)枠組み不在が続き、管理のハードルが上がる
条約のような共通ルールがない状態が続くと、相手の意図や能力の見積もりが難しくなり、警戒の応酬が起きやすくなります。国連が懸念するのは、まさにこうした「管理の空白」がもたらす不安定化です。
いま注目されるポイント:交渉の「中身」より先に「形式」が争点に
今回の特徴は、条約の具体的な数値目標以前に、どの枠組みで、誰が参加し、何を対象にするかという“形式”が前面に出ていることです。米ロという二国間の問題でありながら、米国側が中国を含む合意を求めることで、交渉が多層化する可能性があります。
まとめ:失効はゴールではなく、交渉の出発点になる
2026年2月5日の条約失効は、核軍縮の議論を「終わらせる」出来事というより、むしろ次の交渉をどう始めるかを迫る出来事です。国連の懸念、ロシアの協議姿勢、米国の“より広い合意”志向――この3点がどう交差するかが、当面の最大の焦点になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








