イラン外相「ミサイルは交渉対象外」 米国との核協議は再開の一歩
イランのセイエド・アッバス・アラグチ外相は2026年2月7日、米国との協議に関連して、イランのミサイル計画は「決して交渉の対象にならない」と述べました。核問題をめぐる接触が再び動き出す中で、どこまでが話し合える範囲なのか、その線引きを明確にした形です。
「ミサイルは防衛の問題」——外相が強調した“非交渉”
アラグチ外相は、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラのインタビューで、ミサイルについて「防衛の問題であり、交渉はあり得ない」と発言しました。発言の一部は、外相のTelegramチャンネルでペルシャ語として共有されたとされています。
米国側はここ数カ月、イランに対しミサイル計画の抑制を求めてきましたが、テヘランはこれを強く拒否してきた、という構図も改めて示されました。
米国との間接交渉は「良いスタート」 ただし信頼構築はこれから
外相によると、2月6日(現地時間)に行われた米国との間接交渉は、イランの核開発をめぐる論点に絞って行われました。外相はこれを「良いスタート」と表現する一方、「信頼を築くには長い道のりがある」とも述べています。
今回示された“交渉の枠”
- 協議の焦点:核問題(ウラン濃縮を含む)
- 交渉対象外:ミサイル計画(外相は防衛上の問題と説明)
「昨年6月の爆撃でも核能力は破壊されなかった」 濃縮継続の権利を主張
アラグチ外相は、米国とイスラエルが昨年6月(2025年6月)にイランの原子力関連施設を爆撃したものの、核能力を破壊できなかったとも述べました。その上で、自国の領土内でウラン濃縮を続ける「奪えない権利(inalienable right)」を主張しています。
軍事衝突の可能性に言及:米本土は困難でも「西アジアの米軍基地は標的になり得る」
潜在的な米国の攻撃の可能性に触れた文脈で、外相は「イランが米国本土を攻撃することは不可能だ」としつつ、「西アジア(中東)にある米軍基地を標的にできる」と述べました。外交が再開しても、地域の安全保障環境は張り詰めたままであることをうかがわせます。
交渉再開の背景:緊張の高まりと地域での軍備増強
2月6日の交渉は、米国側の中東担当特使スティーブ・ウィトコフ氏とアラグチ外相がそれぞれ団長を務めたとされ、テヘランとワシントンの緊張が高まる中での「新たな外交的取り組み」と位置づけられています。米国の地域での軍備増強が進む状況も、交渉再開の文脈として言及されました。
核問題をめぐる対話が前に進むかどうかは、協議の範囲(核に限定されるのか)と、相互不信をどう薄めるのかにかかっています。一方で、ミサイルをめぐる“非交渉”の宣言は、合意の設計図を描く上で、最初から難所が存在することも示しています。
Reference(s):
cgtn.com








