夏の五輪メダリストが冬季五輪へ――ビビアーニとチェッキーニ、ミラノで語った応援のかたち
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックが開幕中のいま、会場のミラノには冬季競技のトップ選手だけでなく、イタリアの「夏のスター」たちも集まり、代表チームを後押ししています。
ミラノの「Italy House」で広がる、競技を超えた連帯
CGTN Sports Sceneのグレッグ・ラファラディ氏は、ミラノのItaly Houseで、自転車競技のエリア・ビビアーニ選手とエレナ・チェッキーニ選手にインタビューしました。2人は、イタリア代表チームのアンバサダーとして現地に入り、冬季競技の仲間を応援しながら、大会の空気を肌で感じているといいます。
ビビアーニ「冬季五輪は、イタリアの“今”を見せる舞台」
ビビアーニ選手は、2016年リオデジャネイロ五輪の自転車トラック「オムニアム」で金メダルを獲得した実績を持つ選手です。今回の冬季オリンピックについて、開催国イタリアの魅力や強みを示す大きなショーケースになっている、という趣旨の考えを語りました。
競技の違いを超えて、会場の熱量や演出、街全体の雰囲気が「国を見せる」装置として働く。ビビアーニ選手の言葉からは、オリンピックを“勝敗”だけでなく“国の表現”として捉える視点がうかがえます。
チェッキーニ「選手としてより、観客として味わえる時間もある」
チェッキーニ選手は、2018年のUCIロード世界選手権のチームタイムトライアル(TTT)で結果を残した選手として紹介されました。オリンピックには2度出場した経験があり、今回は競技者ではなく観客として大会に触れていることで、別の楽しみ方ができていると話します。
「出場する側」は、準備や調整、緊張が常に隣にあります。一方で「観る側」になると、会場の空気、他競技の凄み、街のリズムまで、ゆっくり受け取れる。アスリートならではの距離感が印象的です。
スキーと自転車、意外と近い? 若い頃の経験がつなぐ感覚
チェッキーニ選手は、若い頃にスキーもしていたと語り、スキーの要素が自転車と組み合わせられるという見方にも触れました。たとえば、
- 持久力(長時間の高い運動強度に耐える力)
- 体幹の安定(雪面や路面の変化に対応するバランス)
- スピード感とライン取り(コースの読みと判断)
といった共通項は、競技を変えても身体感覚として残りやすいのかもしれません。冬季競技を観ながら、自身の競技理解にも新しいヒントが生まれる——そんな循環も、現地滞在の価値として語られていました。
「最初の金」への誇り——ロッロブリジーダをたたえる声
今回のミラノ・コルティナ2026で、フランチェスカ・ロッロブリジーダ選手がイタリア勢の今大会初の金メダルをもたらしたことについて、ビビアーニ選手は強い誇りを感じたと述べました。
大会序盤の金メダルは、メダルテーブル以上に「チーム全体の空気」を変えます。選手村や応援拠点、街のムードにまで連鎖する“最初の成功体験”を、夏競技のトップアスリートも同じ温度で共有している点が興味深いところです。
今回は「観たい競技が多すぎる」——時間をかけて味わう冬季五輪
2人には、現地で観戦したい競技が数多くあるとのこと。今回は競技日程に縛られず、観客として「最高の体験」を狙えるのも魅力だといいます。
夏のオリンピックで主役だった選手が、冬季オリンピックでは熱心な観客になる。その立場の変化は、オリンピックを“人生の中の出来事”として捉える感覚にもつながります。勝つためだけではなく、誰かの挑戦を目撃し、言葉にし、次へ持ち帰る。アンバサダーという役割は、その橋渡しを担っているようです。
いま、この話題が示すもの
ミラノの会場に集まるのは、冬のメダル候補だけではありません。夏の実績者が現地で声を重ねることで、
- 競技を超えた代表チームの一体感
- 開催都市ミラノの発信力
- アスリートの経験が「応援」に転化する瞬間
が、より立体的に見えてきます。ミラノ・コルティナ2026は、氷や雪の上の勝負だけでなく、スポーツのつながり方そのものを映し出しているのかもしれません。
Reference(s):
Summer Olympians Viviani and Cecchini share love of Winter Olympics
cgtn.com








