イラン大統領「不信の壁」指摘 米国の要求が核協議の進展阻むと発言
イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は2026年2月11日(水)、テヘランとワシントンの核協議について、西側が作った「不信の壁」と米国の過度な要求が進展を妨げているとの認識を示しました。核問題をめぐる対話の空気を左右しかねない発言として注目されます。
何があったのか:記念式典での発言
ペゼシュキアン大統領は、首都テヘランで行われた1979年のイスラム革命から47周年を記念する祝賀行事で演説しました。その中で、核協議の進展が難しい理由として「不信の壁」と「過度な要求」という言葉を用い、西側と米国への不満をにじませました。
発言のポイント:「不信」と「要求」の2つのキーワード
大統領の発言は、大きく2点に整理できます。
- 西側が作った「不信の壁」:相手への警戒感が強く、交渉が前に進みにくいという問題意識
- 米国の「過度な要求」:要求水準が高いことが、合意や前進の障害になっているという主張
交渉は、条件の細部だけでなく「相手をどこまで信用できるか」という前提の共有が欠けると停滞しやすく、今回の言い回しはその“前提”に踏み込んだものと言えます。
なぜ今、この言葉が重いのか
核協議は、当事者間の駆け引きだけでなく、国内世論や政治的メッセージとも密接に結びつきます。とりわけ、革命記念の祝賀行事という象徴性の高い場で語られたことで、発言は「対外交渉の説明」にとどまらず、「国内に向けた姿勢表明」としても受け止められ得ます。
核協議が進みにくい局面で起きがちなこと(一般論)
今回のように「不信」や「要求の過大さ」が前面に出る局面では、一般に次のような課題が表面化しやすくなります。
- 相手の譲歩を引き出すための言葉が、逆に硬直化を招く
- 「何を優先するか」(安全保障、経済、政治的面子)が噛み合わず、着地点が見えにくくなる
- 交渉の論点そのものよりも、交渉の“環境”づくり(信頼回復)が焦点化する
今後の見通し:交渉は「条件」だけでなく「空気」にも左右される
核協議は、合意文書の文言調整の前に、相互不信をどう扱うかが問われやすいテーマです。今回の発言は、進展の難しさを説明する一方で、交渉の温度感を変える可能性もあります。今後、当事者が発言のトーンをどう調整し、対話の土台をどう整えるのかが焦点になりそうです。
Reference(s):
Iran's president: Distrust of West, U.S. hinder nuclear talks progress
cgtn.com








