第62回ミュンヘン安全保障会議、2/13開幕へ――「破壊球政治」の時代に何を議論する?
ドイツで2月13日〜15日に開かれる第62回ミュンヘン安全保障会議(MSC)は、揺らぐ国際安全保障の土台をどう立て直すのかが焦点です。直前に公表された「ミュンヘン安全保障レポート」は、世界が「wrecking-ball politics(破壊球政治)」の時代に入ったと位置づけ、会議の空気感を象徴しています。
直前レポートが示したキーワードは「Under Destruction」
会議に先立ち公表された「ミュンヘン安全保障レポート」(題名は"Under Destruction")は、いまの国際情勢を「慎重な改革や政策修正よりも、広範な破壊が優先されがち」だと表現しました。外交・安全保障で“積み上げて調整する”より、“一気に壊して作り替える”発想が前面に出やすい、という問題意識が読み取れます。
背景にあるのは、地域危機が世界規模に波及する状況
今年の会議が開かれる文脈として、レポートは地政学的対立の高まりによる「グローバルな安全保障アーキテクチャ」への圧力を挙げています。
- ロシア・ウクライナ紛争の長期化
- 中東での緊張の高まり
- 米軍によるベネズエラへの攻撃
これらの地域的な危機が、連鎖的に世界の安全保障課題へとつながっていく――その認識が、今回の議題設定の土台になっています。
会議で扱われる主な論点(発表されているテーマ)
MSCでは、幅広い安全保障課題が議論される予定です。公表されているテーマは次の通りです。
- 地域紛争
- 欧州の安全保障・防衛
- 大西洋横断関係(欧米関係)の将来
- 多国間主義の再活性化
- グローバル秩序をめぐる競合するビジョン
- 人工知能(AI)が安全保障にもたらす影響
- 核をめぐる論点
- 気候変動がもたらすリスク
「同時進行する危機」をどう整理し、どう合意を探るのか
今回の議題は、軍事・外交に限らず、AIや気候変動のように安全保障の境界を広げるテーマも含んでいます。衝突の火種が複数同時に動くなかで、どの問題を優先し、どこで協調を組み立て、どこで対立管理を図るのか。MSCの議論は、その“整理の仕方”自体が注目点になりそうです。
会期は2月13日から15日。直前レポートが示した「破壊球政治」という見立てに、各テーマの議論がどう接続されていくのか。今週末にかけての発信が、国際ニュースの見取り図を更新する手がかりになりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








