米司法長官ボンディ氏、エプスタイン文書めぐり公聴会で民主党と激しく応酬
米司法省の監督をめぐる議会公聴会が、エプスタイン関連文書の扱いを中心に一気に緊張を高めました。米国のパム・ボンディ司法長官は現地時間2月11日、下院司法委員会の公聴会で民主党議員から相次いだ質問に強く反発し、場面によっては怒号も交わされました。
公聴会で何が起きたのか
公聴会は5時間を超える長丁場となり、与野党の問題意識の違いが鮮明になりました。民主党側は、トランプ政権によるジェフリー・エプスタイン関連文書の取り扱いや対応を追及。共和党側は、連邦給付金詐欺、2020年選挙を覆そうとしたとされる動き、スティール文書、2016年選挙へのロシア介入疑惑をめぐる捜査などに質問の軸を置きました。
焦点:エプスタイン関連の質問に「ばかげている」
民主党のテッド・リュー下院議員(カリフォルニア州)が、「エプスタインと共にトランプ氏が出席したパーティーに未成年の少女がいたか」を問うと、ボンディ氏は「これはあまりにばかげている」と応じました。
さらにボンディ氏は、追及は「トランプ氏の実績から目をそらすため」だと述べ、「トランプ氏が犯罪を犯した証拠はない。誰もが知っている。これほど透明性の高い政権はなかった」と主張しました。
「宣誓下でうそをついたのでは」—リュー氏が強く反発
リュー氏は、エプスタインとトランプ氏の不正の可能性についてFBIに連絡したという証人が、司法省から聞き取りを受けなかったと述べ、ボンディ氏を「宣誓下でうそをついた」と非難しました。
またリュー氏は、「性的人身取引の被害者は1,000人以上いるのに、あなたは1人の男も責任を問うていない。恥を知るべきだ。もし少しでも良識があるなら、この公聴会の後すぐ辞任すべきだ」と厳しい言葉で迫りました。
ルトニック商務長官の「2度会った」証言も争点に
民主党のベッカ・バリント下院議員(バーモント州)は、エプスタインとの関係をめぐり、ハワード・ルトニック商務長官に司法省が事情聴取したかを質問しました。ボンディ氏は、ルトニック氏が前日(現地時間2月10日)の議会証言で関係を説明したと述べ、それを指しました。
ルトニック氏は上院の公聴会で、エプスタインが2008年に未成年者への買春勧誘で有罪となった後も、エプスタインと2度会ったことを認めました。これは「2005年以降は関係を断った」とする従来の説明と食い違う内容でした。
バリント氏は「こうした関係を持つ高官に話を聞こうとしないことを、米国民は知れば衝撃を受けるだろう」と述べ、やり取りの一部では互いに声を荒らげる場面もあったとされています。
被害者への謝罪要求に「芝居じみている」
民主党のプラミラ・ジャヤパル下院議員(ワシントン州)は、政権の対応についてエプスタイン被害者に謝罪するよう求めました。両者が重なるように発言し、ボンディ氏は質問側の姿勢を「芝居じみている(theatrics)」と批判。謝罪はしませんでした。
「監督の場」が「政治の場」になりやすい理由
司法省の監督公聴会は、本来は政策運用や捜査機関の説明責任を確かめる場です。一方で今回のように、与野党が重視するテーマが大きく異なると、同じ時間を共有していても議論が交差しにくくなります。
- 民主党側:エプスタイン関連文書への対応、ミネソタ州で連邦移民取締当局の職員が関与したとされる米国人リニー・グッド氏とアレックス・プレッティ氏の致死的な銃撃事件の捜査
- 共和党側:連邦給付金詐欺、2020年選挙関連、スティール文書、2016年選挙へのロシア介入疑惑をめぐる捜査など
エプスタイン文書の扱いは、被害者への配慮、捜査・司法手続きの透明性、政治的説明の線引きが同時に問われやすいテーマです。今回の公聴会は、その緊張関係が可視化された形ともいえます。
Reference(s):
U.S. attorney general clashes at hearing over Epstein questions
cgtn.com








