ミラノ・コルティナ2026で南ア代表デビュー、クロスカントリーのMatt Smith選手 video poster
2026年2月12日現在、イタリアで開催中の冬季五輪「ミラノ・コルティナ2026」で、クロスカントリースキー南アフリカ代表としてMatt Smith選手がデビューしています。注目は成績だけでなく、「30代から競技を始め、約3年で五輪へ」という異例の歩みです。
「ゼロから五輪へ」きっかけはノルウェーでの出会い
Smith選手はインタビューで、冬の競技に本格的に向き合う転機になったのは、約3年前にノルウェーで出会ったメキシコのクロスカントリースキー選手の存在だったと明かしました。
「見たことがないものには、なれない(You can't be what you can't see)。彼を見て、『南アフリカでも自分がやれない理由はない』と思った」
“身近にロールモデルがいない”という壁を、偶然の出会いが一気に乗り越えさせた——そんな構図が見えてきます。
最大のハードルは「恐れ」だった
スキーを30代で始めたSmith選手が直面した課題は、技術や体力だけではありませんでした。本人が「いちばん大きかった」と振り返るのは、外の環境ではなく自分の内側にある恐れです。
「恐れは外にあるものじゃなくて内側にある。サーベルタイガーが目の前にいるわけじゃない。そこに気づいて、恐れを押して進むことが最初の大きなハードルだった」
競技経験の浅さを埋めるのは、練習量だけでは足りない。恐れが判断を小さくし、挑戦の幅を狭めてしまう——その感覚は、スポーツに限らず多くの場面で重なるところがありそうです。
結果よりも「旅のつくり方」——広がる冬スポーツの可能性
Smith選手は、ミラノ・コルティナ2026での結果にかかわらず、自分の挑戦が南アフリカで冬スポーツに関心を持つ人を増やすきっかけになってほしいと語ります。
「『ゴールじゃなく旅が大事』という話はよく聞く。でも付け加えるなら、『旅をどう作るか』が大事。私は学び、楽しませ、刺激を与えるために、その旅を能動的に作ってきた」
この話が示すポイント
- 可視化(「自分にもできる」と思える具体例)が挑戦を現実にする
- 心理的な壁は、技術と同じくらいパフォーマンスを左右する
- 競技人口の少ない分野ほど、一人の挑戦が次の参加者を連れてくる
五輪はしばしば「頂点の物語」として語られますが、Smith選手のエピソードは、頂点に至るまでの“設計図”がどこから生まれるのかを静かに照らします。ミラノ・コルティナ2026のレースは、彼にとってゴールであると同時に、次の誰かのスタート地点にもなりそうです。
Reference(s):
Matt Smith represents South Africa in his debut at Winter Olympics
cgtn.com








