カザフスタン南部で8〜12世紀の古代硬貨46枚発見 タラスとシルクロード交易の痕跡
カザフスタン南部ジャンブル州で、8〜12世紀にさかのぼる青銅貨が見つかりました。タラス(Taraz)を通った古代シルクロードの交易の活発さを、モノの流れから静かに裏づける発見として注目されています。
何が見つかったのか:青銅貨を中心に、複数時代の貨幣と陶片
国営通信カジンフォルム(Kazinform)が2026年2月10日(火)に報じた内容として、地元の歴史研究者らの話が伝えられました。発掘で確認されたのは、主に次の遺物です。
- 8〜12世紀の青銅貨(一部は古都タラスで鋳造)
- 中国本土の唐・宋王朝の宮廷に由来するとされる硬貨
- 13世紀の銅貨
- 銀のディルハム銀貨
- 陶器片
発見場所はジャンブル州、鍵は「タラス」という交易都市
硬貨は、ジャンブル州で行われた考古学的発掘調査で出土しました。研究者によると、タラスは中央アジアの主要な商業拠点の一つで、古代シルクロードが通過していたとされます。
なぜ重要?「どこで作られ、どこへ運ばれたか」が見える
今回のポイントは、同じ地点から、複数の時代・由来を持つ貨幣がまとまって確認された点です。貨幣は「支払いの道具」であると同時に、当時の人とモノの移動を写す手がかりになります。
報道では、タラス鋳造とされる硬貨に加え、中国本土の唐・宋王朝に由来する硬貨も含まれていました。遠隔地の貨幣が混在している状況は、タラス周辺が単なる通過点ではなく、交換・滞留・再流通が起きる商業空間だった可能性を想像させます。
発掘は「昨年」実施、合計46点が確認
遺物は、2025年の発掘で確認されたとされ、合計で硬貨46枚と陶器片が見つかったと伝えられています。さらに青銅貨だけでなく、13世紀の銅貨や銀のディルハム銀貨も特定されたといいます。
今後は博物館へ:保存と研究で何が分かる?
報道によると、見つかった遺物は地元の博物館へ移管され、保存と研究が進められる予定です。貨幣研究では、刻印や重量、合金比率、摩耗の程度などから、鋳造地の推定だけでなく、流通範囲や使用期間の手がかりが得られることがあります。
シルクロードは「一本の道」ではなく、時代ごとに伸び縮みする複数のネットワークでした。今回の硬貨のまとまりが、そのネットワークのどの局面を映しているのか——続報が待たれます。
Reference(s):
cgtn.com








