アフリカ連合がパレスチナ支持を再確認、国連「正式加盟」を求める
アフリカ連合(AU)が2026年2月、パレスチナの国連正式加盟を支持する姿勢を改めて示し、ガザ地区の人道危機への警鐘も強めました。
AU首脳会議で「占領の終結」と国連正式加盟を後押し
アフリカ連合の首脳会議(第39回AUサミット)が2月14〜15日にエチオピアの首都アディスアベバで開かれ、最終コミュニケ(共同声明)でパレスチナ支持の立場を鮮明にしました。声明は、パレスチナ地域の占領の終結を求めるとともに、パレスチナが国連で正式加盟(full membership)を得るべきだと訴えています。
会議には各国首脳のほか、国連のアントニオ・グテーレス事務総長ら国際的な関係者も参加しました。公式テーマは「水の安全保障と衛生」でしたが、議論の多くはアフリカ域内外の紛争・危機対応に割かれたとされています。
「強制的な移動」を明確に否定、ガザの人道危機も指摘
最終コミュニケは、パレスチナの人々を強制的に移動させる試みを「断固として拒否する」と表明し、国際法への重大な違反だと位置づけました。また、ガザ地区については、封鎖や医療・救援物資の搬入制限に言及し、人道状況がいっそう深刻化していると警告しました。
パレスチナ側は歓迎「国際法への明確な姿勢」
パレスチナ外務省はサミットの結果を歓迎し、AU首脳が採択した文言は「パレスチナの人々の奪い得ない権利」への大陸としての確固たる支持を反映していると評価しました。声明は、占領の終結、独立したパレスチナ国家の樹立、そして国連正式加盟に向けた動きを「遅滞なく」進めるべきだと強調しています。
また同省は、強制的な退避の試みを退けた点や、ガザの人道的な破局への警鐘は、国際法の尊重と道義的・政治的立場の強さを示すものだとして、国際社会に対し「人道・法的・政治的な保護」の提供を呼びかけました。
AU委員長も言及「良心への問い」
サミットの開幕にあたり、AU委員会委員長のマフムード・アリ・ユスフ氏もこの問題に触れました。ユスフ氏は「中東では、パレスチナとその人々の苦しみが私たちの良心を試している」と述べ、「この人々の絶滅は止めなければならない」と語ったとされています。
いま何が争点?「国連正式加盟」の手続きと現状
パレスチナは2012年の国連総会決議により、国連で非加盟のオブザーバー国家の地位を得ています。さらに2024年5月には、国連総会がパレスチナの正式加盟申請を支持する決議を採択しました。
一方で、国連の正式加盟には国連安全保障理事会の承認が必要です。今回のAUの表明は、国連の場での手続きが政治的・外交的に難航し得る中でも、地域機構として支持を積み上げる動きといえます。
「水と衛生」から「紛争と人道」へ—会議の空気感
水の安全保障や衛生は、医療体制や都市インフラ、気候変動とも結びつく重要課題です。ただ今回のサミットでは、アフリカ域内の紛争に加え、ガザの人道状況の深刻さも重なり、「開発」だけでなく「緊急対応」と「国際法」を軸にした政治議論が目立った形です。
- AUは、占領の終結と国連正式加盟の支持を明確化
- 強制移動への反対と、ガザの人道危機への警鐘を強調
- 国連では、総会の支持に加え安保理承認が焦点
AUの共同声明は、国際社会の議論に「地域の集団的意思」を上積みする役割を持ちます。今後、国連の場でどのように議論が進むのか、そして現地の人道状況が改善に向かうのかが、引き続き注目されます。
Reference(s):
cgtn.com








