イラン大統領「平和的核技術は放棄せず」 米国と間接核協議2回目
イランのマスード・ペゼシュキアン大統領が、「平和的」な核技術は放棄しない考えを示しました。核開発をめぐる緊張が高まるなかで、イラン側は平和目的であることの立証に前向きな姿勢を強調しています。
何があった?大統領発言の要点
準公式メディアのタスニム通信によると、ペゼシュキアン大統領は市民活動家3人との会合で、次の点を述べました。
- イランは「平和的」な核技術を放棄しない
- 核計画が平和目的であることを示すため、検証を受ける用意がある
- 最高指導者アリ・ハメネイ師の政策と宗教令(ファトワー)に基づき、核兵器は求めないと繰り返し表明してきた
一方で大統領は、核科学・技術を医療(患者の治療)や産業、農業の発展に用いる権利を否定されることは受け入れない、とも強調しました。
「検証に応じる」一方で「権利は譲らない」――同時に出たメッセージ
今回の発言は、単に強硬姿勢を打ち出したというより、検証への協力姿勢と平和利用の継続をセットで提示した形です。核をめぐる議論では、相手国・国際社会が求める「透明性」と、当事国が主張する「技術利用の権利」がしばしばせめぎ合います。イラン側はこの2点を切り分けずに語ることで、交渉の土台を崩さないまま立場を明確にしたように見えます。
背景:テヘランとワシントンの緊張、そして西アジアでの動き
報道によれば、発言の背景にはテヘランとワシントンの緊張の高まりに加え、米軍の西アジアでの軍事的な動き(ビルドアップ)があるとされています。外交交渉と安全保障環境が同時に揺れる局面では、国内向け・国外向け双方に向けた言葉の選び方が、交渉の空気を左右しがちです。
米国との「間接」核協議、ジュネーブで第2回
イランと米国は、ジュネーブで間接的な核協議の第2回を終えたとされています。協議はスイスのオマーン大使館で行われ、オマーンのサイイド・バドル・ビン・ハマド・ビン・ハムード・アルブサイーディ外相が仲介しました。
また、第1回の間接協議は、2月6日にオマーンの首都マスカットで実施されたと報じられています。
ここでいう「間接交渉」とは
同じ場に集まりつつも、当事者同士が直接向き合うのではなく、仲介役がメッセージを取り次ぐなどして進める交渉形態を指します。対立が先鋭化している局面で、対話の回路を残すために用いられることがあります。
今後の焦点:検証の受け止め方と、平和利用の線引き
ペゼシュキアン大統領の発言は、「平和性の立証に向けた検証」と「平和利用としての技術継続」を同時に強調するものでした。今後は、
- どの範囲までの検証が可能なのか
- 医療・産業・農業といった平和利用の具体像を、どのように説明するのか
- 緊張の高まり(軍事的な動きを含む)が交渉のテンポにどう影響するのか
といった点が、交渉の行方を占う材料になりそうです。
Reference(s):
Iran not to abandon peaceful nuclear technology, says president
cgtn.com








