エジプト、2030年に再エネ42%へ 中国との技術・投資連携がカギ video poster
エジプトが「2030年までにクリーンエネルギー比率42%」という目標に向け、再生可能エネルギーの拡大を加速させています。2025年に大幅な設備増を達成した流れを、2026年も投資と製造基盤づくりにつなげる構えです。
何が起きている?──2030年「42%」を見据えた電源転換
エジプト当局は、再生可能エネルギーを中心としたクリーンエネルギーが、2030年までにエネルギーミックスの42%を占めることを目標に掲げています。実現に向けて、技術面・投資面で中国とのパートナーシップを重視している点が大きな特徴です。
2025年は「過去最も成功した年」──5.6GWを系統に追加
当局者によると、2025年は再生可能エネルギー拡大で最も成功した年でした。国家の電力網に追加された再生可能エネルギーは5.6ギガワット(GW)で、その約半分が太陽光だといいます。
- 2025年に追加:再エネ 5.6GW(うち約半分が太陽光)
- 生産入札として発表:11.2GW
- 今後の段階で視野:再エネ設備容量を約28GWへ
「実証」から「メガ規模」へ──民間が深く関与
持続可能エネルギー開発協会のアイマン・ハイバ会長は、市場の勢いを次のように表現しています。
「エジプトの再生可能エネルギー市場は過去最高です。実証(パイロット)からメガ規模のプロジェクトへ移行しており、民間部門がこの政策と産業に深く関与しています」
なぜ太陽光が有利?──強い日射と「最大11時間/日」の日照
専門家は、エジプトの気候条件が太陽光発電にとって大きな優位性になるとみています。強い日射がほぼ通年で得られ、日照は最大で1日11時間に達することがあるとされます。降雨が少なく、雲量も限定的だという説明もあり、大規模投資の魅力を押し上げています。
中国との連携が「部材」と「投資」の両面で広がる
ハイバ会長は、中国がエジプトの再生可能エネルギー転換における主要な戦略パートナーとして存在感を増していると述べています。関係者の見立てでは、エジプトで使われる再生可能エネルギー関連部材の80%〜90%が中国メーカー由来だといいます。
さらに、スエズ運河の中国工業区を含む各地で、再生可能エネルギーに不可欠な機器の現地製造(オンショア化)に向けた中国からの投資が30億米ドル超発表されています。
現地製造の対象:太陽光の中核部材から蓄電池まで
発表されている投資には、次のような生産ラインが含まれます。
- ウエハー、シリコンインゴット
- 太陽電池向けガラス
- リチウム電池(太陽光の安定利用を支える用途)
この動きが示すもの──「発電」だけでなく「産業化」まで
再生可能エネルギー政策は、設備導入のスピードだけでなく、部材調達や製造拠点づくりまで含めた「産業の設計図」が問われがちです。エジプトは、強い日射という自然条件を背景に、入札・大型案件・製造投資を同時に進めることで、2030年の42%目標に近づこうとしています。
今後は、発表されている入札(11.2GW)や、設備容量約28GWという見通しが、どのタイミングでどの形で具体化していくのか。プロジェクトの実装力とサプライチェーン(調達網)の安定が、静かに注目点になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com







