スロバキア首相、原油停止を巡りウクライナ向け緊急送電の停止を示唆
スロバキアのロベルト・フィツォ首相が2026年2月21日(現地時間)、ドゥルジバ・パイプライン経由の原油供給が再開されなければ、ウクライナ向けの「緊急電力供給」を止める可能性があると警告しました。エネルギーをめぐる摩擦が、電力の支援にも波及しうる点で注目されています。
何が起きたのか:原油停止と「緊急送電」停止の可能性
フィツォ首相はSNSへの投稿で、「月曜日までにスロバキアへの原油供給が復旧しない場合、送電系統運用者SEPSに対し、ウクライナ向け緊急電力供給を停止するよう求める」と述べました。SEPSはスロバキアの国有送電系統運用者とされています。
投稿では、ウクライナのエネルギー系統の安定化に必要だとする緊急供給が、2026年1月だけで、2025年通年の2倍に達したとも説明しています。
時系列で整理:緊張が強まったポイント
- 2025年1月1日以降:フィツォ首相は、ガス供給停止による年間被害が5億ユーロに上ると主張。
- 2026年1月27日:ウクライナ当局者によると、ドゥルジバ・パイプラインへの攻撃後、スロバキアとハンガリーへの原油供給が停止。
- その後:スロバキアは「原油緊急事態」を宣言。
- 2026年2月18日:内閣会議後、フィツォ首相はゼレンスキー大統領について「政治的な脅し」や、ハンガリーの選挙運動への介入を行っていると非難(スロバキア共和国通信の報道)。
- 2026年2月21日:原油が月曜日までに復旧しなければ、ウクライナ向け緊急送電の停止を求める可能性を示唆。
フィツォ首相の主張:供給停止の損失と「悪意」の指摘
フィツォ首相は、原油の停止に加え、ガスの供給が止まったことで「物流面の困難」や追加の損害が出ているとも述べています。また、ゼレンスキー大統領がスロバキアに対して「悪意」をもって行動していると主張し、その理由としてスロバキアが「戦争を支持しない」ことを挙げました。
電力が交渉カードになると何が変わるか
今回の焦点は、原油の流れをめぐる対立が、ウクライナの電力系統の安定化を支える「緊急供給」にまで広がりうる点です。エネルギーは生活や産業を下支えするインフラである一方、供給の増減が政治的なメッセージとしても受け取られやすい領域です。
当事者の主張が強まるほど、問題は「供給の復旧」だけでなく、相互不信の連鎖として長引く可能性があります。週明け(2月23日)に向けて、原油の復旧状況と、実際に緊急送電が止まるのかが次の注目点になります。
ポイント(読者向けまとめ)
- スロバキア首相は「原油が復旧しなければ緊急送電停止を求める」と警告
- 原油停止は、1月27日のパイプライン攻撃後に起きたとウクライナ当局者が説明
- ガス停止による被害として、年間5億ユーロを主張
Reference(s):
cgtn.com








