ウクライナ・米協議は進展なし 3月初旬アブダビで3者協議へ
ウクライナと米国、ロシアと米国の2国間協議が、現地時間の木曜日にスイス・ジュネーブで行われましたが、具体的な成果は公表されませんでした。次の焦点は、2026年3月初旬にアラブ首長国連邦(UAE)アブダビで見込まれる3者協議です。
ジュネーブ協議で何が話されたのか
ウクライナ側の首席交渉官ルステム・ウメロフ氏はXへの投稿で、次の米国・ロシアを含む3者協議を「できる限り実質的なものにする」ことが目的だと述べました。
今回、特に重点が置かれたのは経済面の議題と長期支援の仕組みです。ウクライナ政府の経済チームと米側パートナーとともに、ウクライナの復興に関する文書を詳細に精査し、今後は復興・再建と投資計画に焦点を当てて各チームが文書を磨き上げていくことで合意したとしています。
ロシア側の動き:特使が米代表と会談、結果は語らず
同日、ロシア大統領特別代表のキリル・ドミトリエフ氏もジュネーブ市内のホテルで米国側代表と会談し、約2時間後に退出しました。TASS通信によると、ドミトリエフ氏は交渉結果についてコメントを控えたとされています。
次はアブダビでの3者協議へ 首脳会談への「地ならし」狙い
協議後、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、次の3者協議が3月初旬にアブダビで行われる可能性が高いと述べました。目的は、ウクライナとロシアの首脳レベル会談に向けた準備であり、「現実的な安全の保証」と「首脳会談に向けた準備」で達成したことを最終化する必要がある、という趣旨の発言をしています。
ここまでの3者協議(公表されている範囲)
- 1月23〜24日:アブダビ
- 2月4〜5日:アブダビ
- 2月17〜18日:ジュネーブ
ただ、これまでの協議は主要論点で合意に至っていないとされています。
「早期終結」圧力と、埋まらない溝
米国は、継続するロシア・ウクライナ紛争の和平をめぐりウクライナ側に働きかけを強めているとされます。Ukrinformは、トランプ氏が水曜日の電話会談でゼレンスキー氏に対し、できるだけ早い終結を望み、期間の目安として「1カ月以内」を好む意向を示したと報じました。
一方で、立場の隔たりはなお大きいとみられています。中国現代国際関係研究院(CICIR)のユーラシア研究所で副所長を務める陳宇(チェン・ユー)氏は、1カ月以内の終結は非常に難しいとの見方を示しました。陳氏は、ドンバスの残る地域がウクライナにとって重要性が高いこと、またウクライナが米国の安全の保証や関与のあり方に高い期待を持っていることが、簡単な譲歩につながりにくい要因だと説明しています。
またロシア側については、複数の欧州諸国が部隊派遣を安全の保証の一部として検討する案を受け入れることが、モスクワにとって高いハードルになり得ると述べました。
今後の見どころ:合意より先に「設計図」が固まるか
ジュネーブで目立ったのは、軍事・停戦の一括決着より先に、復興文書や投資計画といった“戦後を見据えた設計図”を詰める動きです。3月初旬の3者協議が、首脳会談の地ならしにとどまるのか、それとも安全の保証や停戦条件の輪郭まで近づくのか。交渉の「中身」が問われる局面に入っています。
Reference(s):
Ukraine-U.S. talks end without progress, trilateral talks set in March
cgtn.com








