2026年2月27日、パキスタンのカワジャ・アシフ国防相がX(旧Twitter)で、アフガニスタンのタリバン当局に対し「公開戦争(open war)」を宣言しました。報道によれば、国境地帯での攻撃と報復の応酬が激化し、周辺の停戦状態が揺らいでいます。
何が起きたのか:発端は国境の攻撃、続いて空爆
アシフ国防相は27日朝の投稿で、緊張を抑えるために直接の働きかけや友好国を通じた外交努力を重ねたものの、「忍耐の杯があふれた」として、事態を「公開戦争」と表現しました。
その直後、アフガニスタン側は、パキスタン軍が首都カブール周辺、南部カンダハル、東部パクティア州の一部で空爆を行ったと発表しています。アフガニスタン側の発表では、この時点で民間人の被害は報告されていないとされています。
双方の発表:戦果・損害の主張が食い違う
空爆後、アフガニスタン側報道官は、カンダハルやヘルマンドでパキスタン軍の陣地に対する大規模な報復作戦が行われたと説明しました。
- アフガニスタン国防省の発表:パキスタン兵55人を殺害し、装備を多数押収。アフガニスタン側は死者8人、負傷者11人。
- パキスタン側(首相報道官の声明):報復で「アフガン武装勢力」72人が死亡、120人超が負傷、拠点(posts)16か所を破壊、7か所を制圧。
現時点では、双方の主張は一致しておらず、情報はそれぞれの発表に基づいて伝えられています。
「オペレーション」名も公表:報復は組織的に実施と説明
パキスタン側の治安筋は、発端は26日夕方にアフガニスタン側(タリバン側)がパキスタンの国境哨所を攻撃したことだとし、27日未明に「Operation Ghazab Lil Haq(Wrath of Justice)」の一環として、カブール、カンダハル、パクティアで主要な防衛資産を標的にしたと述べています。
背景:2,600kmの国境と、続く相互不信
両国の国境線は約2,600kmに及び、国境地帯では以前から小規模衝突が断続的に起きてきました。報道では、パキスタン側が「カブールが武装勢力をかくまっている」と非難し、タリバン側は否定しているとされています。こうした相互不信が、今回の急激なエスカレーションの土台になっている形です。
国連も懸念:民間人保護と外交解決を要請
国連のグテーレス事務総長は今回の衝突を懸念して注視しているとされ、報道官は、国際法上の義務の遵守と民間人保護を当事者に求めました。また、ここ数か月の複数の国連加盟国による仲介努力に触れ、外交による解決を継続するよう促しています。
今後の焦点:衝突が「常態化」するか、沈静化できるか
両国は「国境での軍事行動は終了した」とする趣旨の説明も出していますが、宣言や報復の応酬が続けば、偶発的な再衝突が起きやすい局面です。今後は、(1)追加攻撃の有無、(2)仲介の枠組みが再稼働するか、(3)国境哨所周辺の緊張が下がるか、が当面の見どころになりそうです。
Reference(s):
Pakistan declares 'open war' on Afghanistan after border attacks
cgtn.com








