イラン安保トップ「米国と交渉せず」—テヘラン攻撃後、緊張が一段と高まる
2026年3月2日、イランの最高国家安全保障会議(SNSC)事務局長アリ・ラリジャニ氏が「米国とは交渉しない」と明言し、第三国仲介で交渉再開を探ったとの報道を否定しました。米国とイスラエルによる対イラン攻撃、そして報復の応酬が続くなかでの発信だけに、今後の展開に注目が集まります。
「米国とは交渉しない」X投稿で報道に反論
ラリジャニ氏は3月2日(月)、Xへの投稿で、イランは米国と交渉しないと強調しました。投稿は、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道に反応したものとされています。
WSJは、ラリジャニ氏がオマーン国(Sultanate of Oman)の仲介者を通じて、米国当局者との交渉のテーブルに戻ろうとしたと報じたとされています。これに対しラリジャニ氏は、自身の発信で交渉を否定する形を取りました。
米・イスラエルが共同攻撃、テヘランなどで死者
入力情報によれば、米国とイスラエルは3月2日から見て「先週土曜の朝」に、イランの首都テヘランおよび複数の都市へ共同攻撃を実施しました。これにより、最高指導者アリ・ハメネイ師が死亡したほか、指導者の家族の一部、高位の軍司令官、民間人も含む複数の死者が出たとされています。
ラリジャニ氏「地域を混乱に」「イランは自衛」と主張
ラリジャニ氏は別の投稿で、ドナルド・トランプ米大統領が「偽りの希望」によって地域を混乱へ落とし込んだと述べ、米軍側のさらなる犠牲を懸念しているとの見方を示しました。
また、トランプ氏の行動について、「『America First』という自作のスローガンを『Israel First』に変え、イスラエルの権力追求のために米兵を犠牲にした」との趣旨で批判したとされています。
そのうえでラリジャニ氏は、「今日、イラン国民は自国を防衛している。イラン軍は侵攻を開始していない」と述べたとされています。
報復の応酬:ミサイル・ドローン、米軍にも死傷者
入力情報によれば、イスラエル・米国による攻撃への対応として、イランはイスラエルと地域内の米軍基地に対し、ミサイルおよびドローン(無人機)による攻撃を複数回にわたり実施しました。
さらに米中央軍(CENTCOM)は3月1日(日)、対イラン軍事作戦の過程で米軍の兵士3人が死亡し、5人が重傷を負ったと発表したとされています。
いま何が焦点になるのか
- 交渉ルートの有無:WSJの報道と、ラリジャニ氏の「交渉しない」という公的発信の食い違いが、今後の外交の余地をめぐる焦点になりそうです。
- 軍事的応酬の広がり:首都テヘランへの攻撃、ミサイル・ドローンでの反撃、そして米軍の死傷者という情報が重なり、情勢の不確実性が増しています。
- 発信の言葉選び:Xでの短い言葉が国際社会の受け止め方を左右しやすい局面で、当事者の発信が次の一手のシグナルとして読まれやすくなっています。
現時点では、ラリジャニ氏の「交渉否定」の姿勢と、軍事的な応酬の情報が同時に流れており、緊張が解ける兆しは見えにくい状況です。
Reference(s):
Iran's top security official says Tehran will not negotiate with U.S.
cgtn.com








