米国務省、官製チャットボットをAnthropicからOpenAIへ トランプ氏指示で一斉転換
米国務省が、職員向けの社内チャットボット「StateChat」の基盤モデルをAnthropicからOpenAIへ切り替えます。背景には、ドナルド・トランプ米大統領が政府機関に対しAnthropic製品の利用停止を指示したことがあり、米財務省や連邦住宅金融庁(FHFA)などでも「Claude」を含むAnthropic製品の利用終了が相次いでいます。
何が起きたのか:政府機関がAnthropic製品の利用を終了
提供された情報によると、米政府内でAnthropic製品の利用停止が連鎖しています。
- 米財務省:スコット・ベッセント長官がXへの投稿で、Claudeを含むAnthropic製品の利用をすべて終了すると表明しました。
- 連邦住宅金融庁(FHFA):ウィリアム・パルト長官がXで、同庁と米住宅ローン機関のファニーメイ、フレディマックがAnthropic製品の利用を終了すると投稿しました。
- 米国務省:Reutersが確認したメモによれば、社内チャットボット「StateChat」のモデルをAnthropicからOpenAIへ切り替えます。
国務省の「StateChat」は当面GPT4.1に
Reutersが確認したメモでは、「当面、StateChatはOpenAIのGPT4.1を使用する」とされ、追加情報は今後示される見通しです。生成AIのモデルは、回答の精度や安全設計、運用ルール(社内データの扱いなど)とも結びつくため、基盤の入れ替えは単なるベンダー変更以上の意味を持ちます。
トランプ大統領の指示と、国防総省の「サプライチェーンリスク」判断
今回の動きの起点として、トランプ大統領が先週金曜日、政府機関にAnthropicとの協業停止を指示したとされています。さらに国防総省は、Anthropicを「サプライチェーンリスク」と宣言する方針だと伝えられました。
また、トランプ大統領は国防総省やその他のAnthropic利用機関について、6か月の段階的廃止(フェーズアウト)を行う考えも示したとされています。
「ガードレール」を巡る対立が、調達判断に波及
提供情報では、今回の措置は「技術のガードレール(安全のための歯止め)」を巡る対立の末に起きたとされています。政府調達の現場では、性能だけでなく、
- 安全対策の設計(誤情報や不適切出力への対応)
- 供給網(サプライチェーン)の評価
- 機密・準機密環境での利用可否
といった論点が一体で扱われやすく、今回のように一斉の利用停止・切替につながることがあります。
OpenAIは国防総省の機密ネットワークへ展開の取引も
さらに、同じく先週金曜日の遅い時間に、OpenAIが国防総省の機密ネットワークへ技術を展開する取引を発表した、とされています。政府内のAI利用が「どのモデルを採用するか」という競争に加え、「どの運用環境で使えるか」という要件で再編されていく可能性もあります。
今後の焦点:切替の実務と、政府AIの標準化
短期的には、各機関が進める移行作業(社内ツールの再設定、利用ポリシー更新、監査対応など)が焦点になります。中長期的には、政府内で利用が広がる生成AIについて、モデル選定の基準やガードレールの考え方が、より明文化・標準化されていくかが注目点になりそうです。
Reference(s):
US State Dept. switches to OpenAI chatbot as agencies drop Anthropic
cgtn.com








