イラン外相、核協議中の攻撃でトランプ氏は「外交を裏切った」
イランのセイエド・アッバス・アラグチ外相は2026年3月4日(現地時間)、核協議が続く中で米国のドナルド・トランプ大統領が「交渉のテーブルを爆撃した」として、外交と米国民への背信に当たると批判しました。米国とイスラエルによる共同攻撃がテヘランなど複数の都市で始まったことを受けた発言です。
何が起きたのか:核協議のさなかに攻撃、イラン側が強く反発
入力情報によると、米国とイスラエルは土曜日の朝から、テヘランおよび複数のイラン国内都市に対する共同攻撃を開始しました。これに対しイラン外務省は、外交プロセスを損なう行為だとして反発を強めています。
アラグチ外相の主張:「不動産取引のように扱えば、期待は満たせない」
アラグチ外相はSNS(X)への投稿で、核交渉の進め方そのものを問題視しました。投稿では、核交渉を「不動産取引のように扱う」ことや、「大きな嘘」が現実認識を曇らせることが、結果として非現実的な期待を生み、妥結を難しくするという趣旨の見解を示しています。
その上で、交渉が続く局面での攻撃を「交渉テーブルを爆撃する」行為と表現し、トランプ大統領が外交と、有権者として同氏を選んだ米国民を「裏切った」と非難しました。
EUに向けた警告も:イラン外務省報道官が「加担」と受け取られかねないと指摘
別途、イラン外務省のエスマイル・バガエイ報道官も3月4日、Xへの投稿で、欧州連合(EU)の一部メンバーが米・イスラエルの行動に「加担している」かのように見えることは、「歴史の誤った側」に立つリスクがあると警告しました。投稿では、今回の攻撃を「侵略」および「戦争犯罪」と位置づけるイラン側の主張が示されています。
なぜ今重要か:交渉と軍事行動が同時進行すると、何が起きるのか
核協議は、技術的な論点(核開発の範囲、検証の枠組み、制裁を含む相互措置など)が積み重なる「長距離走」の性格を持ちます。一方で、軍事行動は短時間で情勢を一変させ、当事者の政治的余地(国内世論、強硬派と穏健派の力学、交渉担当者の裁量)を狭めやすい局面を作ります。
今回のように「協議中」と「攻撃開始」が同じ時間軸で語られると、交渉の正当性や継続可能性そのものが争点になり、当事者の発信が一段と強い言葉になりやすい点も見逃せません。
今後の焦点:発信の応酬が、協議の枠組みにどう影響するか
- 核協議の継続可否:当事者が「協議の場」を維持できるか。
- 第三者の関与:EUを含む周辺アクターが、仲介・調整に動くのか、距離を取るのか。
- 軍事行動の拡大リスク:攻撃と報復の連鎖を避けられるか。
現時点では、イラン側が「外交の裏切り」と強い言葉で非難し、欧州側にも踏み込んだ警告を発している構図が浮かびます。交渉の言葉と軍事の現実が同じニュースとして流れるとき、どちらが主導権を握るのか——そのせめぎ合いが、今週の中東情勢を読み解く鍵になりそうです。
Reference(s):
Iran's FM says Trump betraying diplomacy with strikes during talks
cgtn.com








