イラン南部ミナブの女子小学校空爆、実行主体は不明—175人死亡と報道
2026年2月28日、イラン南部の町ミナブで女子小学校が空爆を受け、少なくとも175人が死亡したとイランの保健当局や国営メディアが伝えました。米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始して以降、民間人被害として最も深刻な事例とみられますが、現時点で「誰が実行したのか」は確定していません。
何が起きたのか:授業のある日に小学校が直撃
報道によると、空爆があったのは土曜日で、イランでは週の始まりに当たり、児童や教職員が校内にいたとされます。被害者には子どもが多く含まれると伝えられています。
「誰が攻撃したのか」:分かっていること/分かっていないこと
- 犯行声明は出ていない:攻撃後も、いずれの当事者も公式に責任を名乗っていないとされています。
- 米側の説明は限定的:米当局は当時、周辺で米軍機が作戦行動をしていたことを公に認めています。一方で、その後数日間、米当局は関与を明確に肯定も否定もしなかったとされます。
- ホワイトハウスの発言:水曜日の記者会見で、ホワイトハウスのカロライン・レヴィット報道官は「米国が学校への空爆を行ったのか」と問われ、「把握している限りでは違う」と述べ、「Department of Warが調査している」と説明しました。
精密攻撃の痕跡:近隣のIRGC海軍基地も同時に攻撃か
米紙ニューヨーク・タイムズは、複数の証拠の分析として、学校は精密攻撃で大きな損傷を受け、同時刻に近くのイスラム革命防衛隊(IRGC)が運用する海軍基地も攻撃された可能性があると伝えています。
- 映像解析では、基地周辺と学校周辺で同時に複数の煙が上がったとされます。
- 新たな衛星画像では、IRGC基地の少なくとも6つの構造物と学校が複数の精密攻撃を受け、基地内の4棟は完全に破壊されたと報じられています。
- 過去の衛星画像からは、運動場など学校に典型的な特徴が確認できるとされています。
場所の意味:テヘランから遠く、ホルムズ海峡に近い町
ミナブは小さな南部の町で、首都テヘランから約966キロ離れています。一方で、世界のエネルギー輸送の要衝として知られるホルムズ海峡に近い位置にあります。軍事施設がある地域で起きた空爆が、学校にまで被害を及ぼした可能性が示唆されています。
国際法の観点:標的の「確認義務」をめぐる指摘
同紙によると、スタンフォード大学のベス・ヴァン・シャーク氏(元米国務省関係者)は、米国の情報能力を踏まえれば、近傍に学校があることを把握できたはずだと述べたとされています。
また、オックスフォード大学で戦時国際法を研究するジャニナ・ディル氏は、攻撃側には民間人被害を避けるため標的の性質を確認する義務があると強調し、確認を怠れば国際法違反となり得る、との趣旨を述べたと報じられています。
今後の焦点:調査結果と説明責任
現時点では、攻撃主体が特定されていないこと自体が、情報空白を生んでいます。今後の焦点は、(1)誰がどのような判断で攻撃したのか、(2)学校への被害がどの段階で想定されていたのか、(3)民間人保護の手順が機能していたのか——といった点に移っていきそうです。
Reference(s):
cgtn.com








