イスラエルがイラン空爆を拡大、テヘランは最高指導者選出準備と報道
中東情勢が再び大きく揺れています。イスラエルとイランの軍事衝突が8日目に入り、イスラエルはイラン国内(首都テヘランを含む)への大規模空爆を継続する一方、テヘラン側もミサイルやドローン攻撃を行い、さらに「今後24時間以内に新たな最高指導者を選ぶ準備を進めている」と報じられました。
何が起きているのか:空爆と反撃が同時進行
イスラエル国防軍(IDF)によると、イスラエル空軍は金曜日夜、同日2回目となるテヘランの軍事目標への攻撃を実施したとしています。発表では、首都の「石油インフラ」も攻撃対象に含まれたとされます。
これに対し、テヘラン側もミサイル・ドローンで攻撃を行っているとされ、戦闘の応酬が続いています。
IDFの発表:標的は防空・ミサイル関連施設
IDFは、攻撃の焦点として以下を挙げています。
- イラン革命防衛隊(IRGC)空軍が運用する「防空指揮施設」を破壊(対空防衛の調整や空域防護の統括に使われていたという説明)
- 防空システム、弾道ミサイルの製造・発射に関わる施設、指揮所、保管施設など複数地点を攻撃
- パルチンとシャフルードにある「重要な弾道ミサイル生産施設」2カ所を、戦闘機多数で攻撃し能力に大きな損害を与えた
攻撃規模の数字:1週間で爆弾7,500発、空爆3,400回超と説明
IDF報道官ダニエル・ハガリ氏は、過去1週間の対イラン攻撃で「7,500発以上の爆弾を投下した」と述べたとされています。さらに、衝突開始以降の空爆は「3,400回以上」に上るとも説明しました。
また、この1週間の規模は「昨年6月の対イラン作戦で使用した数のおよそ2倍」としています。
ネタニヤフ首相:攻勢は継続、「驚きのある計画」に言及
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は土曜日のテレビ声明で、攻勢を「全力で、妥協のない勢い」で続けると述べたと報じられました。加えて、イラン指導部を弱体化させ、変化を可能にするための「多くの驚きを含む、よく準備された計画」があるとも言及しています。
またネタニヤフ首相は、レバノン政府に対し停戦合意の履行とヒズボラの武装解除を求め、従わなければレバノンに「破滅的な結果」をもたらすと警告したとされています。
米トランプ大統領の発言:艦艇42隻を撃沈、通信網を無力化と主張
米国のドナルド・トランプ大統領は金曜日、「米軍が3日間でイランの海軍艦艇42隻を沈め、イランの通信システムを無力化した」と述べたと報じられました。
さらにトランプ氏は、イランの次の指導者選定に関与したい意向を繰り返し表明し、「5年や10年ごとに同じ問題に直面したくない」と述べたとされています。報道によれば、トランプ氏は3月5日にも「自分が直接」次の指導者選びに関与しなければならないと語り、前最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ師の息子が新指導者になることは受け入れない考えを示したとされています。
注目点:「最高指導者選出の準備」が意味するもの
今回、軍事面のエスカレーションと並行して「最高指導者を選ぶ準備が進む」とされる点は、国内政治と戦況が同時に動いていることを示唆します。軍事目標(防空・ミサイル生産)への攻撃は、短期の戦闘だけでなく中長期の抑止力や体制運用にも影響し得るため、今後の展開は以下の観点で見られそうです。
- 空域防護(防空)とミサイル生産への損害が、反撃能力にどの程度影響するのか
- 米国の関与をめぐる発言が、外交・軍事の計算にどう作用するのか
- テヘランの指導部選定の動きが、国内の意思決定と危機管理にどう反映されるのか
戦闘の応酬が続く中、軍事・政治・外交が絡み合う局面に入っています。情報発信と実態の距離も生まれやすい局面だけに、各当事者の発表、地域の反応、次の一手がどこに向かうのかが注目されます。
Reference(s):
Israel steps up strikes on Iran as Tehran prepares supreme leader vote
cgtn.com








