イラン大統領が湾岸諸国に異例の謝罪 応酬激化で地域緊迫 video poster
中東情勢が急速に不安定化するなか、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領が湾岸の周辺国に「個人的に謝罪する」と述べ、波紋を広げています。イスラエルとイランの攻撃の応酬が2週目に入り、戦火が国境を越えて広がることへの警戒が一段と強まっています。
何が起きたのか:戦闘は2週目、攻撃の応酬が継続
報道によると、イスラエルとイランは現地時間7日(土)も攻撃を応酬しました。イスラエルはレバノンでも新たな攻撃を行い、ベイルートへの攻撃が伝えられています。
一方、イランの攻撃はイスラエルだけにとどまらず、米軍施設を受け入れる湾岸アラブ諸国にも波及。周辺国側は、自国が米国・イスラエルの対イラン攻撃に「関与していない」としつつ、民間インフラが被害を受けたとして反発を強めています。
焦点:ペゼシュキアン大統領が「近隣国に謝罪」
ペゼシュキアン大統領は、イランの「行動」によって影響を受けた近隣諸国に対し、「私個人として謝罪する」と述べました。あわせて、近隣諸国に対して米国・イスラエルの対イラン攻撃に加わらないよう求めたとされています。
さらに大統領は、イランの暫定的な指導評議会が、次の方針に合意したと説明しました。
- 周辺国への攻撃は、当該国の領域からイランへの攻撃が発生しない限り停止する
湾岸側の怒りを沈静化させたい意図がにじむ一方で、「どこから攻撃が発したか」という認定をめぐり緊張が続く可能性も残ります。
それでも続く攻撃:UAEの米軍拠点をドローンが標的に
ただ、謝罪の数時間後、イラン革命防衛隊は、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビ近郊にあるアル・ダフラ空軍基地の米軍航空作戦センターをドローンで攻撃したと発表しました。
今回の発言が「手を引くサイン」なのか、それとも「地域全体を射程に入れる構えの表明」なのかは判然としません。報道では、7日(土)午前の時点でも湾岸諸国方面に向かったとされる攻撃があったとされています。
湾岸諸国に広がる動揺:民間インフラが攻撃対象に
この1週間で、UAE、クウェート、カタール、バーレーン、サウジアラビアが、ドローンやミサイルによる攻撃を報告したとされています。特に、ホテル、港湾、石油関連施設など民間インフラが標的になった点が、周辺国の反発を強める要因になっています。
「関係修復」から一転:近年の雪解けが崩れた形に
イランは近年、湾岸の近隣国との関係改善を進め、かつての宿敵とされたサウジアラビアとも関係を修復してきたとされます。しかし今回、革命防衛隊によるドローン・ミサイルの集中運用が伝えられたことで、その外交努力が崩れたようにも映ります。
今後の注目点:沈静化か、拡大か
現時点で市場や国際社会が注視するのは、次の2点です。
- イランが「周辺国への攻撃停止」を実際の運用として徹底できるのか
- 湾岸諸国が米国側の作戦にどこまで関与せざるを得なくなるのか(基地提供や防空対応などを含む)
謝罪という言葉が出たこと自体は異例ですが、攻撃が同時並行で報じられている以上、地域の緊張がすぐに解ける状況とは言いにくいのが実情です。
Reference(s):
Iran president apologizes to Gulf as Israel hammers Beirut and Tehran
cgtn.com








