イラン外務省「米国の攻撃目的は資源支配」 中東の緊張続く
【国際ニュース】イラン外務省のエスマイル・バガエイ報道官は2026年3月9日、テヘランでの週例記者会見で、米国による対イランの「攻撃(aggression)」の主目的はイランの資源を支配することだ、と主張しました。2月末から続く衝突のなかで、当事者の語る「目的」が前面に出てきた形です。
「目的に疑いはない」――バガエイ報道官の発言
バガエイ報道官は、米国がイスラエルとともに先月(2026年2月)末以降に行ってきたとする共同攻撃について言及し、次のように述べたとされています。
- 米国の目的は「他国の資源を支配すること」
- 現時点でイランの注力は「残忍な攻撃」への防衛に集中している
会見では、軍事面だけでなく、米国の地域関与のあり方そのものが論点として語られました。
「西アジアの安定に寄与しない」――地域秩序への問題提起
バガエイ報道官は、米国の西アジア(中東)での存在が安全保障に資するどころか、不安定化と対立の拡大を招いてきた、という認識を示しました。具体的には、地域の分断や対立の亀裂を深め、イスラム諸国間の分断を「助長した」との見方です。
同じ出来事でも、関与する側は「抑止」や「防衛」を強調し、反対側は「侵略」や「支配」を語る――中東情勢では繰り返し現れる構図が、今回も言葉のレベルで鮮明になっています。
外交の火は消えていない:在外公館は「半数超が稼働」
注目されるのは、衝突が続く中でも、イラン国内で稼働している外国の外交・領事機関が「相当数」ある、という説明です。バガエイ報道官は、外交・領事ミッションや国際機関の代表部のうち「半数超が稼働している」と述べ、イラン政府として外国外交団の安全は「完全に確保されている」との立場を示しました。
軍事衝突があっても外交ルートを完全には閉ざさないことは、偶発的なエスカレーションの回避や、人道・退避調整の余地を残す意味を持ちます。一方で、稼働状況は今後の治安や攻撃の推移に左右されるため、各国・各機関の判断が続くとみられます。
2月28日の共同攻撃と報復の応酬:いま起きていること(整理)
イラン側の説明によれば、2026年2月28日にイスラエルと米国がテヘランおよび複数都市を共同攻撃し、最高指導者アリ・ハメネイ氏や家族の一部、高位軍司令官、民間人が死亡したとされています。これに対しイランは、イスラエルや中東の米軍基地を標的にしたミサイル・ドローン攻撃を複数回にわたり実施した、という流れです。
今後の焦点:言葉が示す「出口」の難しさ
今回の会見が示したのは、当事者が相手の意図を「資源支配」「不安定化」と断じている点です。目的の認識が対立しているほど、停戦や緊張緩和の入口は狭くなりがちです。
同時に、外交・領事機関がなお活動しているという情報は、交渉の糸が完全には切れていない可能性も示唆します。軍事面の動きと並行して、各国の退避・保護、地域の安全保障、外交ルートの維持がどこまで両立できるかが、当面の焦点になりそうです。
Reference(s):
Iran says US 'aggression' aimed at dominating Iranian resources
cgtn.com








