原油100ドル超へ イラン戦争で湾岸の施設攻撃、供給不安が拡大 video poster
2026年3月10日現在、中東の緊張がエネルギー市場を直撃しています。イラン戦争を背景に湾岸のエネルギー施設への攻撃が相次ぎ、原油価格は1バレル=100ドルを上回りました。
何が起きたのか:精製施設への攻撃と「黒煙」のテヘラン
報道によると、イランの油田・精製関連施設が攻撃を受け、テヘランでは「重い黒煙」が立ちこめる状況になったとされています。こうした動きと並行して、イランは湾岸地域のエネルギー設備に対して新たな攻撃を行ったと伝えられました。
バーレーンの製油拠点が被害、Bapcoは不可抗力を宣言
3月9日(月)には、バーレーンの大規模なアル・マアメール(Al Ma'ameer)石油施設が攻撃を受け、火災と損傷が発生したとされています。バーレーンの国有エネルギー企業Bapcoは、操業への影響を理由にforce majeure(不可抗力)を宣言しました。
Bapcoは声明で、"hereby serves notice of force majeure on its group operations which have been affected by the ongoing regional conflict in the Middle East and the recent attack on its refinery complex"と説明しています。
「不可抗力(force majeure)」とは
不可抗力は、企業が自社の意思では回避できない事態(紛争など)により、契約上の供給義務を果たせない可能性があることを示す法的な通知です。輸出目標の未達につながり得るため、市場は供給リスクとして織り込みやすくなります。
カタール、クウェートも同様の宣言:供給不安が連鎖
今回のBapcoに先立ち、カタールとクウェートのエネルギー生産者も同様に不可抗力を宣言したとされています。複数の産油・輸出拠点が同時に「予定通り出せないかもしれない」と示唆する形になり、供給不安が連鎖しました。
市場の反応:原油急騰とアジア株の下落
3月9日(月)、原油価格は急騰し、アジアの株式市場は下落したと伝えられています。原油は、ロシア・ウクライナ戦争が始まった2022年以降で最も高い水準に達したとのことです。
- 原油:供給途絶への警戒で上昇(100ドル超)
- 株式:コスト増・景気下振れ懸念から売りが優勢
- 企業:不可抗力の拡大で、納期・価格交渉が難しくなりやすい
この先の焦点:価格だけでなく「供給の読みづらさ」
今回の局面で市場が強く反応したのは、単なる価格上昇というより、供給見通しが一段と読みづらくなった点です。攻撃の継続や不可抗力の拡大が続くのか、そしてエネルギー輸出の実務(出荷・保険・契約履行)にどこまで波及するのかが、短期の不確実性を押し上げています。
Reference(s):
Iran war: Oil passes $100 a barrel as strikes hit energy installations
cgtn.com








