NASA、Artemis IIクルー撮影の「Earthset」公開~月背面に沈む地球初映像
2026年4月7日(火)、NASAはアーティミスIIクルーがオリオン宇宙船から撮影した「Earthset」の画像を公開しました。これは、地球が月の地平線の下へ沈む瞬間を捉えたもので、1968年の有名な「Earthrise」以来、約57年ぶりとなる映像です。
「Earthset」とは何か
「Earthset」は、宇宙から見た地球が月の背面に沈む様子を指します。月の自転と公転の関係上、地球は月の空に数時間だけ姿を現し、その後地平線の向こうへ消えていきます。この瞬間は光の変化が激しく、撮影が技術的に難しいとされています。
Artemis IIミッションと撮影の背景
Artemis IIは、有人で初めて月周回を行うミッションとして注目を集めています。クルーはオリオン宇宙船の広角カメラで、月の裏側を横切る際に「Earthset」を撮影。撮影条件のポイントは次の通りです。
- 撮影地点:月の遠地点付近(高度約6,000km)
- 使用機材:オリオン搭載のハイダイナミックレンジカメラ
- 撮影時間:月背面通過中の約45秒間
過去の「Earthrise」との比較
1968年12月にアポロ8号のビル・アンダーズが撮影した「Earthrise」は、地球が月の地平線から昇る姿を写した歴史的画像です。今回の「Earthset」は、逆のシーンを捉えており、次のような違いが見られます。
- 光の向き:昇る光と沈む光で陰影が逆転
- 視野の広がり:オリオンの高速軌道により、広範囲が映し出される
- 技術的進化:デジタルセンサーと画像処理による高解像度
宇宙探査への示唆
「Earthset」の撮影は、将来の月背面基地や深宇宙ミッションにおける視覚ナビゲーション技術の実証例と見なされています。また、地球の姿を見ることでクルーの心理的安定にも寄与すると期待されています。
NASAは今回の画像を公開し、一般にも視覚的に宇宙と地球の関係を再認識してもらう狙いを示しました。今後、Artemisシリーズがさらに多様な撮影データを提供することで、科学者や教育現場に新たなインサイトがもたらされるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








