ナイジェリアで熱波続く―イラン戦争が燃料価格を急騰させる
2026年3月、ラゴスで最高気温が35℃、首都アブジャで38℃、北西部ソコトで44℃に達し、ナイジェリア全土で熱波が深刻化しています。さらに、イラン戦争の影響で燃料価格がほぼ倍増し、生活と健康へのリスクが高まっています。
背景と現状
ナイジェリア気象局(NiMet)が2025年の報告書で指摘したように、2016年から2025年までの10年中9年が「過去12年間で最も暖かい年」に含まれています。熱波が悪化している主な要因は以下の通りです。
- 赤道に近い位置と海岸線に面した地理的条件
- 人口密度の高さと緑地不足
- 交通渋滞と老朽化した車両による熱放出
- 家庭や事業所での発電機使用の増加
エネルギーと燃料価格の高騰
ナイジェリアはアフリカ第4位の経済規模を持ちますが、電力網は老朽化が進み、民間発電機への依存が大きいです。2024年以降、イランでの紛争が原油供給に影響を及ぼし、国内のガソリン価格は首都アブジャで850ナイラ/リットルから1,300ナイラ以上へとほぼ二倍に上昇しました。これにより、発電機を保有できない層はエアコンや冷房設備の利用がさらに制限され、熱中症リスクが拡大しています。
- 燃料価格の上昇は家庭のエネルギー支出を約30%増加させた
- 公共交通機関はエアコンの稼働が困難で、乗客の快適性が低下
- 発電機の使用が増えることで、二酸化炭素や熱排出が更に悪化
健康への影響
高温は熱中症だけでなく、マラリアなど感染症の拡大リスクも高めます。世界保健機関(WHO)によると、気候変動は蚊の繁殖速度を上げ、マラリアの感染拡大に寄与する可能性があります。ナイジェリアは2024年に全世界のマラリア症例の約4分の1、死亡者の30%を占めており、熱波はこの負担をさらに増大させる恐れがあります。
今後の見通しと課題
3月末の熱波は雨季の到来で一時的に和らぐ見込みですが、豪雨による洪水リスクも併発します。持続可能なエネルギー供給と都市の緑化、公共交通の改善が急務です。政府・民間が協働し、再生可能エネルギーへの転換や低炭素インフラの整備を進めることが、熱波と燃料価格高騰の連鎖を断ち切る鍵となります。
Reference(s):
Nigeria sweats in heatwave as Iran war drives up costs to stay cool
cgtn.com








