南アフリカが口蹄疫対策を加速、アルゼンチンから過去最大規模のワクチンを導入
南アフリカが、数年で最悪とされる口蹄疫(こうていいき)の流行を抑え込むため、国際的な連携による大規模なワクチン接種を急いでいます。畜産業への深刻な打撃を食い止め、食料安全保障と輸出の回復を目指す同国の取り組みが加速しています。
過去最大規模のワクチン導入へ
南アフリカのジョン・スティーンハイゼン農業大臣は、アルゼンチンから350万回分にのぼる口蹄疫ワクチンの第一弾が届いたことを明らかにしました。これは、南アフリカが一度に輸入したワクチンとしては過去最大規模となります。
当局は今週後半にも残りの shipment(出荷分)が到着する見込みで、5月末までに確保するワクチンの総数は1,350万回分に達する計画です。スティーンハイゼン大臣は、州政府に対し、可能な限り多くの動物に迅速に接種を行うよう強く促しています。
2025年から続く深刻な流行と経済的損失
南アフリカでは2025年初頭から、非常に感染力の強い口蹄疫の広範囲な流行に直面しています。複数の州で被害が出ており、畜産農家からは経済的な損失が拡大しているとの懸念の声が上がっていました。
口蹄疫は、以下のような特徴を持つウイルス性疾患です。
- 感染対象: 牛、豚、羊、山羊などの偶蹄類。
- 影響: 成体の場合、致死率は低いものの、非常に強い感染力を持ちます。
- リスク: 家畜生産の激減だけでなく、肉製品などの輸出に甚大な制限がかかります。
国際的な連携による封じ込め戦略
今回の対策では、アルゼンチンのBiogénesis Bagó社だけでなく、トルコのDollvet社からも大規模な導入が行われています。
- トルコからの導入: 4月に200万回分が到着し、さらに400万回分を注文済み。
- これまでの実績: 2025年後半に200万回分、2026年2月以降にさらに400万回分を確保。
南アフリカ政府は、規律ある積極的なワクチン接種を継続することで、「ワクチン接種による口蹄疫フリー」のステータス獲得を目指しています。これは、単に病気を抑えるだけでなく、農村部の生計を守り、国際貿易における競争力を取り戻すための不可欠な戦略といえます。
家畜伝染病の管理は、一国の問題にとどまらず、世界の食料供給チェーンに影響を与える課題です。今回の迅速なワクチン導入が、同様のリスクを抱える他の地域にとっても、危機管理の一つの事例となるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com