元中国代表FWアイ・ケーセンが現役引退を表明 ブラジル出身ストライカーの軌跡
ブラジル出身で中国代表としてもプレーしたベテランFW、アイ・ケーセン(Elkeson)が、水曜日に自身のSNSで現役引退を発表しました。中国スーパーリーグ(CSL)やアジアで数々のタイトルを獲得してきたストライカーのキャリアが一区切りを迎えました。
外国生まれで初めて中国代表入りしたフォワード
アイ・ケーセンはブラジルで生まれ、2019年に外国生まれの選手として初めて、中国に血縁的なルーツを持たないまま中華人民共和国の代表チームの資格を得ました。36歳となった彼は、その後の2022年FIFAワールドカップ・アジア予選で中国代表としてピッチに立ちました。
同予選では、中国代表のメンバーとして4ゴール3アシストを記録し、中国のワールドカップ出場を目指す戦いで攻撃の中心を担いました。非中国系の背景を持つ選手として初めて代表に招集された存在でもあり、その歩みは国際サッカー界における多様なルーツを持つ代表選手の象徴の一つとなりました。
広州で一躍スターに 上海、成都でのプレーも
クラブレベルでは、中国スーパーリーグでの成功がよく知られています。アイ・ケーセンは2012年にCSLの強豪・広州恒大に加入し、在籍初年度からリーグ優勝とAFCチャンピオンズリーグ制覇の二冠に貢献しました。
その後、2016年には上海上港へ移籍し、2019年には再び広州に復帰しました。中国を離れてブラジルのグレミオで1年間プレーしたあと、2023年には成都蓉城と契約し、中国スーパーリーグに戻りました。
最後に所属したCSLクラブは成都蓉城で、昨年10月にチームを離れて以降は公式戦のピッチから遠ざかっていました。今回の引退表明は、その時間に一区切りをつけるものとなります。
積み上げたタイトルと数字
中国で過ごした年月のなかで、アイ・ケーセンが挙げたタイトル数は際立っています。
- 中国スーパーリーグ優勝:通算5回
- AFCチャンピオンズリーグ優勝:通算2回
- 中国サッカー協会スーパーカップ優勝:1回
ストライカーとしてゴールを挙げるだけでなく、アシストでもチームに貢献し、攻撃の起点として存在感を発揮してきました。中国国内のクラブとアジアの舞台の両方で結果を残したことが、長年にわたる信頼を裏付けています。
中国サッカーと国際スポーツが交差したキャリア
アイ・ケーセンのキャリアは、中国サッカーと国際サッカーの交差点のような存在でした。ブラジル生まれのストライカーが中国代表としてプレーし、中国スーパーリーグの中心的クラブでタイトルを積み重ねたことは、国際スポーツのボーダーが変化しつつあることを映し出しています。
外国生まれでありながら中国代表のユニフォームを着て戦った彼の歩みは、中国サッカーが世界の中で新たな道を模索してきた過程とも重なります。今後、ピッチ外でどのような形でサッカーと関わっていくのかにも注目が集まりそうです。
長く中国サッカーの最前線で戦ってきたストライカーの引退は、中国サッカーだけでなくアジアのサッカーファンにとっても一つの節目と言えます。SNSが伝えた一つの決断の背景には、ブラジルと中国、クラブと代表、個人とチームをまたぐ濃密なキャリアの時間が刻まれています。
Reference(s):
cgtn.com








