中国本土の製造業PMIが11月に50.3へ 2カ月連続で景気拡大
中国本土の製造業活動を示す購買担当者指数(PMI)が2025年11月に50.3となり、2カ月連続で景気拡大を示しました。世界第2位の中国本土経済に回復のサインが積み上がってきており、アジアや世界の景気を読むうえで注目されます。
製造業PMIは50.3に上昇、拡大局面が続く
国家統計局(NBS)が発表した2025年11月の製造業PMIは50.3で、前月の50.1から0.2ポイント上昇しました。PMIは50を上回ると景気拡大、下回ると縮小とされる景況感指数です。
今回の結果について、統計では次の点が示されています。
- PMIは3カ月連続で前月より改善
- そのうち2カ月連続で50を上回り、拡大局面が続いている
- 工場活動の拡大が、中国本土経済の安定に寄与している
製造業の景況感が回復基調を示していることは、世界のサプライチェーンや貿易の流れを考えるうえでも重要なシグナルといえます。
回復を押し上げる4つの指標
今回のPMIの押し上げ要因となったのは、主要なサブ指数(下位項目)の改善でした。統計によると、次のような項目で顕著な伸びが見られています。
- 新規受注:企業の受注が増え、需要面の改善を示唆
- 生産期待:先行きの生産計画が強含み、企業の前向きな見通しが反映
- 購買量:原材料などの仕入れが増加し、生産活動拡大への備えが進行
- 生産指数:生産そのものも安定した伸びを維持
これら4つの主要指数は総合的に7カ月ぶりの高水準に達しており、回復の広がりが数字の上にも表れています。
統計当局「景気回復の兆しがより鮮明に」
国家統計局の経済学者で特約アナリストの張立群氏は、製造業PMIが持続的に改善していることについて、「景気減速からの回復を示す兆しがよりはっきりしてきた」と評価しています。
張氏は、最近打ち出されている段階的な政策措置が企業マインドを下支えしていると指摘し、次のような点を挙げています。
- 企業の信頼感が徐々に回復しつつある
- 政策効果がより広い経済全体へと波及し始めている
こうしたコメントは、政策対応と企業活動がかみ合い始めているとの見方を補強するものです。
サービス業は横ばい、経済全体は「安定推移」
一方、サービス業などを含む非製造業のPMIは11月に50.0となり、前月から0.2ポイント低下しました。ちょうど拡大と縮小の分かれ目に位置しており、全体としては横ばい圏にあるといえます。
製造業と非製造業を合わせた総合PMIは50.8で、前月から安定した水準を維持しました。国家統計局は、この数字が中国本土経済全体のパフォーマンスが「総じて安定している」ことを示しているとしています。
需要と供給、新たな成長エンジンにも前向きな動き
統計内容を踏まえたアナリストの見方としては、当面の前向きなトレンドが続くとの指摘が出ています。とくに次のような点が注目されています。
- 需要と供給の安定した伸び:市場の需要と供給がともに着実に増加している
- 新たな成長分野の加速:新しい経済分野による成長ドライバーが育ちつつある
- 消費財製造の加速:生活関連の消費財をつくる製造業の動きが活発化
- 企業の期待の改善:企業の先行き見通しが明るくなりつつある
こうした要因が組み合わさることで、景気の「安定化と回復」の流れが強まっていると分析されています。
今後数カ月に向けた視線
国家統計局は、今回のデータから、中国本土経済が徐々に勢いを取り戻していると総括しています。指標は、今後数カ月にかけて成長見通しが強まっていくことを示唆しているとしています。
日本を含むアジアの企業や投資家にとっても、中国本土の製造業やサービス業の動きは、輸出需要や生産拠点の戦略を考えるうえで重要な手がかりになります。PMIのような景況感指数は、公式統計よりも先に変化を映し出しやすい指標でもあり、今後も毎月の推移に注目が集まりそうです。
今回の11月統計は、少なくとも現時点で、中国本土経済が「減速からの回復」と「安定した成長」の両方を模索しながら前進していることを示すシグナルといえるでしょう。
Reference(s):
China's factory activity expands for second month in November
cgtn.com








