中国本土でWeChat QR決済が拡大 訪問客の支払いが一気にスマートに
ニュースのポイント
中国本土を訪れる外国人旅行者が、WeChatのQRコードを使ってより簡単に支払いできるようになりました。ユニオンペイ・インターナショナルとWeChat Payが連携し、海外の電子ウォレットから中国本土のWeChat QRコード決済を利用できる仕組みを導入したためです。
WeChat QRで支払い可能な海外ウォレットが拡大
ユニオンペイによると、今回のアップグレードにより、次のような海外の電子ウォレットを含む合計8種類のウォレット利用者が、中国本土の店舗などでWeChatのQRコードをスキャンして支払えるようになりました。
- Bangkok Bank Mobile Banking
- NAVER Pay
- そのほか、アジア各地の主要な電子ウォレット(計8種類)
中国本土では、日常の多くの支払いがQRコードを使ったモバイル決済で行われています。海外ウォレットから直接WeChatのQRコードを読み取れるようになることで、旅行者は現金両替やカード決済に頼らず、小額決済を含む多くの場面でスムーズに支払えるようになります。
ビザなしトランジットも最長240時間に
今回の決済サービス拡大は、中国が外国人旅行者の受け入れをより円滑にしようとする取り組みの一部です。中国は最近、ビザなしトランジット(乗り継ぎ時の一時滞在)制度を緩和し、対象となる外国人が滞在できる上限時間を従来の72時間や144時間から、最大240時間(10日間)へと延長すると発表しました。
滞在できる日数が伸びることで、乗り継ぎだけでなく短期の観光や出張もしやすくなります。そこに今回のモバイル決済の利便性向上が重なることで、「行きやすく、滞在しやすい」環境づくりが進んでいるといえます。
クレジットカード連携も進展
中国はここ数年、外国人にとってのモバイル決済のハードルを下げる取り組みを続けています。現在、海外からの旅行者は、VisaやMastercardなど主要ブランドのクレジットカードを、中国本土で広く使われているAlipayやWeChat Payに連携できるようになっています。
これにより、
- 海外発行のクレジットカードをアプリに登録して支払う
- 対応する海外電子ウォレットからWeChatのQRコードを直接スキャンして支払う
といった複数の選択肢が生まれ、支払い手段の「詰み」が起きにくくなっています。
利用件数は約6.4倍に増加
こうした環境整備の効果は、数字にも表れています。ユニオンペイによると、今年11月にWeChat Payで行われた「海外クレジットカード連携による支払い」の取引件数は、2023年7月時点の水準と比べて約6.4倍に増えました。
外国人が中国本土でのモバイル決済を実際に使い始めていることを示すデータといえます。今後、対象となる電子ウォレットの拡大や、対応店舗の増加が進めば、こうした数字はさらに伸びていく可能性があります。
日本からの旅行者にとっての意味
日本から中国本土を訪れるビジネス客や観光客にとっても、今回の動きは無関係ではありません。対象となる海外ウォレットをすでに利用している人であれば、そのウォレットを使って現地のWeChat QRコードを読み取り、飲食店や交通機関、観光地などで決済できる可能性が広がります。
また、クレジットカードをWeChat PayやAlipayにあらかじめ紐づけておけば、現金を多く持ち歩かなくても、タクシー代や少額の買い物までスマートフォン一つで完結できる場面が増えます。
旅行前にチェックしておきたいポイント
- 自分が利用している電子ウォレットが「中国本土のWeChat QR決済」に対応しているかどうか
- 利用予定のクレジットカードが、WeChat PayやAlipayに登録できるブランドかどうか
- アプリの初期登録や本人確認が、日本国内にいるうちに完了できるかどうか
これらを事前に確認しておくことで、現地に到着してからの支払いストレスを大きく減らせます。
「行きやすさ」と「払いやすさ」がセットで進化
ビザなしトランジットの上限を240時間まで延長したことと、海外ウォレット対応の拡大やクレジットカード連携の強化は、中国本土が外国人旅行者にとっての「行きやすさ」と「払いやすさ」を同時に高めようとしている動きだといえます。
出張や観光、トランジットで中国本土を訪れる予定がある人は、これらの変更を前提に、自分に合った支払い方法を早めに準備しておくとよさそうです。
Reference(s):
WeChat QR payment access expanded for visitors to Chinese mainland
cgtn.com








