中国ニュース:李強首相が6Gとデジタル経済で先端イノベーション加速を指示
中国の李強首相が火曜日、通信大手3社を視察し、6Gやデジタル経済など先端分野の科学技術イノベーションを一段と加速するよう呼びかけました。中国の「新質生産力」を高め、経済の高品質発展をめざす動きとして注目されています。
李強首相、通信3社を相次いで視察
中国の李強首相(中国共産党中央政治局常務委員)は火曜日、中国電信(China Telecom)、中国聯通(China Unicom)、中国移動(China Mobile)という中国の主要な通信3社を視察しました。
現地で李首相は、先端・新興分野での科学技術イノベーションを一層推し進め、「新しいタイプの生産力」を育てることが、中国経済の高品質な発展につながると強調しました。
「自立的イノベーション」を柱に、核心技術で突破を
李首相は、科学技術の分野で自立的イノベーション(他国の技術に過度に依存せず、自ら技術を生み出すこと)を着実に前進させる必要があると述べました。
- 重点分野での研究開発を加速すること
- オリジナルな技術のブレークスルーを追求すること
- 産業構造の転換と高度化に新たな原動力を与えること
といった方向性を示し、企業や研究機関に対して、長期的な視点での技術投資を促しています。
6G研究を前倒し、5Gの大規模活用も同時に推進
通信分野では、次世代通信規格である6Gの技術研究と標準化の取り組みを「加速すべきだ」と明確に指示しました。同時に、すでに普及が進む5Gについては、大規模な応用をさらに広げるよう求めています。
李首相は、通信3社に対し、次のような役割を期待しました。
- 6Gの基盤技術や国際標準づくりで主導的な役割を果たすこと
- 5Gネットワークを産業現場や都市インフラなどに広く展開すること
- 新たな通信インフラの整備を通じて、将来の産業に備えること
デジタル経済と実体経済の「深い融合」を重視
今回の視察で李首相が繰り返し強調したのは、デジタル経済と実体経済の深い統合です。単にオンラインサービスを増やすのではなく、製造業や物流、医療、教育など「モノの経済」にデジタル技術を組み込むことがポイントとされています。
李首相は、こうした統合を支える基盤として、データセンターやクラウド、通信ネットワークなどの新型インフラ建設を一段と強化するよう求めました。これは、中国全体の産業競争力を底上げする狙いがあります。
民間企業・中小企業へのサービス強化も指示
李首相はまた、通信3社に対し、民間企業や中小企業へのサービスを一層充実させるよう呼びかけました。
- 料金やサービスメニューの工夫で、中小企業が先端通信を利用しやすくする
- デジタル化や省人化を支援するソリューションを提供する
- スタートアップ企業が新しいサービスを試しやすい環境を整える
といった取り組みを通じて、新しいビジネスや雇用を生み出す「土台」となることが期待されています。
通信3社に求められる「責任」と「イノベーション志向」
李首相は、通信3社を「新興産業・未来産業を支える重要なプレーヤー」と位置づけ、次のように求めました。
- 社会的責任を自覚し、安定した高品質の通信サービスを提供すること
- イノベーション主導の発展戦略を堅持すること
- 新たな産業の育成と将来産業の基盤づくりを力強く支えること
こうしたメッセージには、通信分野を含むハイテク産業が、中国経済の今後を左右するとの認識がにじんでいます。
私たちがこのニュースから読み取れること
今回の動きは、中国政府が先端技術とデジタルインフラをテコに、経済の質的な転換を図ろうとしていることを象徴しています。特に次の3点は、国際的な視点から見ても注目に値します。
- 6G・5Gを軸にした次世代インフラ競争:標準づくりを含む技術競争が、今後の国際ビジネスのルールにも影響を与える可能性があります。
- デジタルと実体経済の融合:製造業やサービス業の現場が、どこまでデジタル化されるのかは、日本を含むアジア各国にも共通する課題です。
- 中小企業への波及:先端インフラが、大企業だけでなく中小企業やスタートアップにどの程度開かれていくかが、イノベーションの厚みを左右します。
日本の読者にとっても、このニュースは単なる中国の通信政策ではなく、「次の時代のインフラ」と「新しい生産力」をどうつくるかという、共通の問いを投げかけています。
Reference(s):
Premier Li stresses advancing sci-tech innovation in frontier areas
cgtn.com








