CGTN世論調査:中国との貿易が「より有利」世界で過半数、米国を上回る
世界31カ国の3万1,004人を対象にしたCGTNの国際世論調査で、多くの人が中国との貿易を米国との貿易よりも有利だと感じていることが明らかになりました。米国の関税政策やアメリカ・ファーストをめぐる不信感も浮き彫りになっています。
31カ国・3万人超が回答したCGTN世論調査
今回の調査は、中国のメディアCGTNが中国人民大学の新時代国際伝播研究院と共同で実施したもので、英国、フランス、オーストラリアなどの先進国から、タイ、ブラジル、南アフリカ、メキシコ、エジプトなどの新興国・発展途上国まで、41カ国の合計3万1,004人が回答しました。
世界経済の分断リスクが語られる2025年現在、こうした国際世論の動向は、各国の政策決定だけでなく、企業や個人のビジネス戦略にも影響を与えつつあります。
米国の内外政策に向けられる厳しい視線
調査では、米国の内政・外交に対して厳しい評価が目立ちました。
- 世界全体で62.9%が、米国の内政・外交が他国の正当な権益を深刻に損なっていると回答
- 欧州の回答者に限ると、この見方は67.7%に達する
- 18〜24歳で64.3%、25〜34歳で64%、35〜44歳で65.9%が同様の認識を示した
年齢層を問わず、米国の政策が自国の利益にどのような影響を与えるかという問題意識が共有されていることがうかがえます。
経済的威圧はアメリカ・ファーストの標準装備に
米国の経済運営のスタイルについても、懸念する声が多数を占めました。
- 世界全体の75.5%が、経済的威圧がアメリカ・ファースト政策の標準的な特徴になっていると回答
- 47.6%が、米国が関税を利用して他国とのデカップリングを加速させ、世界経済を深刻に損なっていると批判
- 65.9%が、米国は世界を支配しようとしていると見ている
関税や制裁を通じた圧力は、単なる経済政策ではなく、国際政治の重要なツールとして受け止められていることが読み取れます。
中国との貿易は「より利益がある」と感じる人が過半数
注目されるのは、中国との貿易と米国との貿易を比較した質問です。世界全体では、回答者の半数超が中国との貿易からより多くの利益を得ていると感じていました。
- 世界全体で51.8%が「中国との貿易の方がより利益をもたらす」と回答
- 同じ質問で「米国との貿易の方が利益が大きい」と答えた人は19.4%にとどまった
国別に見ると、先進国でも中国との貿易を評価する声が目立ちます。
- フランスでは33.7%が中国との貿易を支持し、米国を選んだのは23.9%
- ドイツでは中国34%、米国21.5%
- オーストラリアでは中国45.8%、米国22.3%
欧州やオセアニアの一部の国でも、中国との経済関係を重視する姿勢が数字に表れています。
協力相手としても中国を選ぶ声が優勢
貿易だけでなく、協力パートナーとしてどの国を重視するかという問いでも、中国が米国を上回りました。
- 世界全体の35.8%が、より協力したい相手として中国を選択
- 米国を選んだ人は27.4%
- 中国が大国としての責任を果たしていると答えた人は35.7%で、米国について同様に評価した26.7%を上回った
回答者の一部は、米国の強硬な関税政策に対し、中国政府が強い対抗措置をとりつつも、責任ある姿勢で米国との対話に応じている点を評価していると考えられます。
日本の読者が押さえておきたいポイント
今回のCGTN世論調査は、中国と米国に対する世界の見方の一端を映し出しています。日本にとっての示唆も少なくありません。
- サプライチェーンの構築や輸出先の選択では、中国と米国の双方との関係をどうバランスさせるかが一層重要になっている
- 各国の世論は、自国政府の通商・安全保障政策に影響を与える可能性があり、中長期のビジネス環境にも跳ね返る
- 米中どちらか一方だけを見るのではなく、世界各地域の声を丁寧に読み解くことが、日本の企業や個人にとってリスク分散につながる
2025年の国際ニュースを追ううえで、こうした世論調査の数字をきっかけに、自国との関係や長期的な経済戦略について考えてみることが求められているのかもしれません。
Reference(s):
CGTN Poll: More view China trade as beneficial than U.S. trade
cgtn.com








