中国、ハンファ・オーシャン米関連5社への対抗措置を1年停止 米301条調査に呼応
中国商務省は、韓国の造船大手ハンファ・オーシャンの米国関連子会社5社に科していた対抗措置を、2025年11月10日から1年間停止すると発表しました。米国が中国の海運・物流・造船分野を対象とする通商法301条調査を1年間停止したことに応じた措置とされ、米中間の貿易摩擦をめぐる新たなシグナルとして注目されています。
5つの米国関連子会社への対抗措置を一時停止
発表によると、中国商務省は2025年10月14日にハンファ・オーシャンの米国関連子会社5社に対抗措置を発動していました。今回、その対抗措置を2025年11月10日から1年間、一時的に停止するとしています。
対象となる企業は、いずれもハンファ・オーシャンに関連する米国拠点の企業です。
- Hanwha Shipping LLC
- Hanwha Philly Shipyard Inc.
- Hanwha Ocean USA International LLC
- Hanwha Shipping Holdings LLC
- HS USA Holdings Corp.
停止期間は1年間と明確に区切られており、対抗措置そのものが恒久的に撤回されたわけではありません。
米国の通商法301条調査の停止に呼応
今回の決定は、米国が中国の海運・物流・造船分野を対象とする通商法301条に基づく調査(301条調査)を、1年間停止したことを受けた動きと説明されています。
中国側は、米国の動きに歩調を合わせる形で対抗措置の停止を決めた格好で、海運・造船をめぐる摩擦を管理しようとするメッセージとも受け取れます。
ハンファ・オーシャンと三国間の力学
ハンファ・オーシャンは、大韓民国(韓国)の造船大手企業とされています。対象となった5社はいずれも米国に関連する拠点であり、中国の措置が米国市場に関わる韓国企業の子会社を通じて発動・停止されている点が特徴的です。
社名からは、海運会社や造船所、米国内での事業持株会社など、海運・造船関連の機能を担う子会社群であることがうかがえます。グローバルな海運・造船ビジネスでは、船舶の建造や運航に複数の国や地域の企業が関わるため、今回の決定は三国間の関係性を映し出す動きとも言えます。
企業や市場への影響は
対抗措置の詳しい内容は、今回伝えられている情報だけでは明らかではありません。ただ、少なくとも対象となっていた5社にとっては、1年間の停止により事業計画や取引の不確実性が一定程度和らぐ可能性があります。
- 米中間の海運・造船分野における緊張が、短期的にはやや落ち着く可能性
- 対象企業にとって、中国関連の取引やプロジェクトを検討しやすくなる余地
- ただし停止は期限付きであり、1年後の米中関係次第では対抗措置が再開されるリスクも残る
日本を含む各国の海運・造船関連企業や金融機関にとっても、今回の動きはサプライチェーンや投資判断に影響しうる要素として意識しておきたいところです。
これから1年の注目ポイント
今回の対抗措置停止と米国の301条調査停止はいずれも「1年間」という期限付きです。今後1年の主な注目点として、次のようなポイントが挙げられます。
- 米国の301条調査が、停止期間終了後に再開されるのか、それとも停止が延長されるのか
- 中国の対抗措置停止が、今後恒久的な見直しにつながるのか、それとも状況次第で再発動されるのか
- 海運・物流・造船分野で、中国・米国・韓国の企業がどのように協力と競争のバランスを取っていくのか
2025年12月時点で、対抗措置の停止は始まってからおよそ1か月のタイミングにあります。企業や投資家にとっては、米中の動きだけでなく、韓国企業を含むサプライチェーン全体の変化にも目を配りながら、中長期的なリスクと機会を見極めていくことが求められます。
Reference(s):
China suspends countermeasures on 5 U.S.-linked Hanwha Ocean units
cgtn.com








