2025年1〜11月、中国本土で新たに設立が認められた外資系企業が前年同期比16.9%増となりました。一方で、海外直接投資(FDI)の流入総額は前年同期比で減少しており、「参入の広がり」と「投資額の伸び悩み」が同時に見える点が、いま注目されています。
発表のポイント(中国商務部)
- 新設の外資系企業:6万1,207社(1〜11月、前年同期比+16.9%)
- 実行ベースのFDI流入:6,932億元(約985億ドル、前年同期比-7.5%)
- ただし11月単月のFDIは前年同月比+26.1%と増加
数字で見る:どこにお金が向かったのか
1〜11月の実行ベースFDIを分野別に見ると、サービス分野が最も大きく、製造業も一定の受け皿となっています。
- 製造業:1,717億元
- サービス業:5,063億元
ハイテク分野は2,213億元、伸びた“中身”が具体的
ハイテク産業へのFDIは2,213億元でした。内訳では、特定分野の伸びが際立っています。
- 電子商取引(EC)サービス:+127%
- 医療機器・計測機器の製造:+46.5%
- 航空宇宙関連の製造:+41.9%
「企業数は増えたのに、FDI総額は減った」—読み解きの視点
新設企業数の増加は、市場参入の意欲や事業機会の探索が広がっていることを示します。一方でFDI総額が前年同期比で減っている点は、投資規模が抑えられている、あるいは大型案件の実行が慎重になっている可能性を想起させます。
この2つの動きが同時に出る局面では、「まずは拠点を置く」「小さく始めて状況を見極める」といった投資行動が増えやすい、という見方も成り立ちます。
11月単月がプラスに転じた意味
今回のデータで目を引くのは、11月単月のFDIが前年同月比で26.1%増となった点です。年初来(1〜11月累計)ではマイナスでも、年末に向けて投資実行が戻る動きが出たことで、センチメントの変化や案件の前倒し・後ろ倒しといったタイミング要因も含め、解釈の幅が広がります。
投資元の動き:増加が目立った地域
実行投資の伸びが大きかった投資元として、以下が挙げられています。
- スイス:+67%
- アラブ首長国連邦(UAE):+47.6%
- 英国:+19.3%
静かな焦点:サービスとハイテクに寄る資金
分野別では、サービス業の規模感が際立ち、ハイテク分野ではECサービスや医療機器、航空宇宙関連など、テーマがより具体化しています。企業数の増加と合わせて見ると、「どんな領域で、どの規模感で投資が進むのか」という質の変化が、今後の観察ポイントになりそうです。
Reference(s):
New foreign-invested firms up 16.9% in China in first 11 months
cgtn.com








